西部地方で洪水の被害が続いている。2月20日にはようやく改善の兆しが現れているが、まだ予断を許さない状況が続いている。
フランスでは、2月19日で37日連続の降雨を記録。この統計が開始された1959年以来で最長記録を更新した。フランスでは冬季には概して雨が多いが、フィニステール県やボルドー地方など一部の地域では、冬季の3ヵ月分の降水量がこの1ヵ月余りの間に集中している。この1週間余りでは、勢力の大きい低気圧が数度に渡りフランスを通過しており、これがいわばダメ押しとなって大規模な水害の発生を招いた。
メーヌエロワール県では、アンジェ市南方でロワール川が氾濫し、大規模な床上浸水の被害が広がった。この地方で2000年に発生した水害を上回る規模に達している。このほか、ボルドーを経由して海に至るガロンヌ川の流域、また、サント市など、シャラント・マリティム県内のシャラント川流域で特に被害が目立つ。20日にはフランスの南半分の地域で天候が回復し、気温も上昇する見込みで、水位の低下が始まることが期待されるが、ところによりまだ数日間は浸水が続く恐れがある。
ルコルニュ首相は、被災地認定を早めて保険金支給が迅速に行われるようにすると約束。公的再保険機関CCRは、南西地方について被害額は2000万-3000万ユーロに上るとの試算を示しているが、実際の被害額はこれをさらに上回る可能性がある。一般的に、洪水の被害額は1世帯当たりで1万4670ユーロに上ることが過去の例により知られているが、これには、インフラへの被害等は含まれていない。気候変動の影響で、災害の規模や頻度が今後に増えることが懸念されている。