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France Today今日のフランス

2018.01.18

政府、ナント新国際空港の建設計画を断念

フィリップ首相は17日、ノートルダムデランド市に建設予定だったナント新国際空港について、計画を放棄すると発表した。ナント新国際空港は、計画が持ち上がってから50年余りが経過しており、この数年では、ZAD派と呼ばれる反対派が建設予定地を占拠する抗議行動を展開、政治問題として泥沼化していた。フィリップ首相は、関係者らの意見聴取を行い、現地を視察した上で、現状では計画を遂行する条件は揃っていないと判断したと言明。この状況を放置することこそが最大の誤りであるとし、計画放棄の決断を下したと説明した。
計画の反対派は、予定地にある湿地帯の生物多様性が破壊されることを、反対の主な論拠として挙げていた。ユロ環境相も就任前から計画反対を標榜しており、今回の決定に当たってその影響力は大きかったと考えられる。フィリップ首相は、現場を占拠する反対派に対して、今春までに退去するよう求め、必要とあらば強制的な手段を用いると警告した。首相はまた、放棄の計画に代わって、既存のナント・アトランティック空港の再整備を行うと予告。ターミナルの近代化と周辺の土地の再整備から始めて、滑走路の延長を準備すると予告。土地収用の補償は模範的なものとすると約束した。また、ナント市を含む西部とブルターニュ地方の空港の再整備を進めて、鉄道を組み合わせる形で振興を図り、旅客増加に対応できる体制を整えるとも説明した。
建設推進派の地元議員らはこの決定に深い失望を表明している。ナント・アトランティック空港のコンセッション契約先で、新国際空港のコンセッション契約先でもあった建設大手バンシへの処遇問題を含めて、ナント・アトランティック空港の近代化計画の行方には不透明な点も残る。

KSM