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Yoga columnヨガコラム

2019.05.02

ヨガのポーズ 第一回 ターダアサナ

ナマステ!
 
毎月第一木曜日は異なる初心者の方にもトライしていただけるポーズを一つだけ取りあげ、ポーズのストーリー、やり方と効果をご紹介いたします。
 
さて、ヨガと言えばポーズ、そんな方も多いのではないのでしょうか。しかしポーズの練習は、ヨガ修行八段階から見れば第三段階、修行はまだまだ続くのです。
 
アーサナと言われるポーズですが、アーサナ=ポーズ?でなかったりもします。
 
BKS Iyengar(アイアンガー、史上三大ヨーギの一人)導師の定義によると、
 
“āsana means a seat as well as a posture. The word āsana comes from the root āsa, which means to sit or to lay down. It means to assume and assert a particular position bringing both description and definition in the position. It also means to exist, to present, to dwell-in, to abide’’ (BKS Iyengar, Astadala Yogamala Volume 7, India Allied Publishers Pvt.Ltd., 2012, p.101-102) 
(アーサナはシート、そして姿勢を意味する。アーサナという言葉はアーサに語源を発し、座るとか横たわるという意味である。特定のポジションを考えてそれを主張し、その姿勢には説明と定義が伴う。また存在する、そこにある、留まる、持ち堪えるという意味もある。注:日訳補足)
 
これを読むと、ヨガのアーサナはただポーズをすればいいというわけではない感じです。ポーズを瞬間的にとるというよりは、各々のポーズに定義された意味とやり方を理解し、それに従って姿勢をとり、姿勢の中にある自分を見つめ、それを正しながら姿勢を仕上げていく、一つの過程であると言えましょう。
 
ポーズは人によって、やりやすいものとやりにくいものがありますが、アイアンガー導師によるとどんなポーズであっても、二つの法則に基づいています。それは方向感覚(a sense of direction)と重心(center of gravity)です。
 
“In any yoga pose, two things are required: sense of direction and centre of gravity. Many of us do not think of the sense of direction, yet in each pose, both the sense of direction and the centre of gravity need to be maintained. To maintain the centre of gravity, the muscles all have to be aligned with each other. If there is an overstretch in certain muscles, the centre of gravity also shifts. Perhaps through insensitivity you are not aware that you are doing this. Insensitivity means that part of the body is dull – that it has no awareness – and this is the part where pain will develop. You may have the impression that there is no pain while you were performing the pose, but the pain comes later.......That is due to one muscle being sensitive and the other insensitive.……. You are focusing, trying to do the pose well. You want to do the optimum, but you are doing the optimum only on one side ……. You must shift the light of awareness from that side to cover the other side as well; that is what is required for practice. …… Is there alignment, or is there nonalignment? Perhaps your liver is extending, but your stomach is contracting, or perhaps it is the other way round.’ 
(BKS Iyengar, The Tree of YOGA The definitive Guide to Yoga in Everyday Life : London, Harper Thorsons, 2013, p.38) 
(ヨガのポーズではそれがなんであれ、方向感覚と重心、その二つが必要だ。多くの人々は方向感覚について考えていない、いやどのポーズにおいても方向感覚と重心どちらも維持されねばならないのだ。重心を保つには、全ての筋肉がそれぞれ提携していなければならない。もしもある筋肉が過剰に伸びたら、重心はそちらにシフトする。鈍感な場合には、そうしていることに気づきもしないかもしれないが。鈍感とは体のその部分の反応が弱いまたは遅いことを意味するが、それはそこに意識がないからだ、そしてその体の部分が痛くなってくる。(中略)なぜなら一方の筋肉は感覚があるが他方には感覚がないからだ。(中略)あなたはポーズをよくやって見せようとばかり考えている。最大限に。しかしそれは片方の側だけ最大限に行われているだけだ。(中略)意識の光を一方の側からもう一方の側もカバーするようにシフトせねばならないのだ。練習に必要なのはそのことだ。(中略)正姿勢かどうか。肝臓はよく伸びているが、胃は縮まっていないか、またはその逆かもしれない。 (Tree Of Yoga日訳「ヨーガの樹」)より 注:日訳補足)
 
これからはそんな視点でヨガのポーズを見ていきましょう。
 
さて第一回目ご紹介するのはターダアサナTāḍāsanaです。

 
ターダアサナはサンスクリット語でTāḍāsanaと表記され、Tāḍāは山を意味します。このポーズは別名Samasthitiとも言われ、Samaは完全なバランス、sthitiは安定を意味します。総合すると、ターダアサナは完全にバランスが取れ安定した山のポーズです。
 
アーサナの基本としていつも取り上げられるポーズですが、イギリスがインドを統治する時代までは軍隊体操の一つで、20世紀現代ヨガの父クリシュナマチャルヤKrishnamacharyaがマイソールでヨガを現代的に体系化するまで取り上げられることはありませんでした。クリシュナマチャルヤの二大弟子、BKS アイアンガー(アイアンガーヨガ創始者)とパタビジョイスPattabhi Jois(アシュタンガヨガ創始者)は恩師を引き継ぎ、そのおかげでターダアサナは重要なポーズとして確立しました。
 
ターダアサナ、絵では突っ立っているだけの簡単なポーズに見えますが、全てのポーズの基本であると同時に終着点でもあり、アイアンガー導師は「ターダアサナほど難しいポーズはない」と仰いました。
 
ポーズへの入り方ですが、簡単には
1、足を合わせる
2、体を上方向へ伸ばす
3、前を見つめ、30秒くらいそのままで。 

もう少し詳しく見ていきましょう。
1、足を合わせる
  • 足の親指その根本から指先まで、そしてかかとをしっかり合わせます(親指をつけたときかかとをつけることができない方は、かかとを離して。親指もかかともつけられない方は足を開いて足の内側を平行に)。
  • 足の裏の四点を均等に地面へしっかり押しながら、足の抵抗力を感じましょう。
  • 足の内側と外側を両方押してみましょう。
  • 足裏の前部は指先方向、後部は踵方向へ、足裏をしっかり開きましょう。
 
2、体を上方向へ伸ばす
  • 手の指は全て合わせた状態で、手のひらを腿の方向に向け、手の指先は地面を見つめます(手を降ろしたとき、肩が痛い、手をまっすぐ降ろすことができない方は手のひらを少し前開きにして)。
  • 膝の後ろをしっかり開いて、膝を天井方向に持ち上げましょう。
  • お尻が後ろにとび出さないよう、尾骶骨を中に入れてみましょう。
  • お尻をキュッと締めて、お尻全体を天井方向へ持ち上げましょう。
 
3、前を見つめる
  • 頭をまっすぐに(頭の後ろ側と背骨がまっすぐ)
  • 目線はしっかり前を見つめましょう。
 
そして注意するポイントは、
1、足を合わせる
  • 足の指を縮こめない(指は全てしっかり開いて)。
  • 体重が前にかからないように(どちらかというとかかとにかける感じ)。
 
2、体を上方向へ伸ばす
  • 肋骨が前にとびでて背中の下の方が弓のようにならないように。
  • 肩が緊張して持ち上がらないように(背中側の肩を下に落とす)。
 
3、前を見つめる
  • 目がカチカチにならないように(頭の後ろ側から前を見つめてみる)
  • 顎が上がらないように
 
普段何気なく立っている私たち、ターダアサナをしたとたんに自分の体の歪みや直立することの難しさに気づきます。また精神が安定していないとしっかり立ち続けることはできません。
疲労快復、姿勢の矯正、背骨や足腰増強をするのはもちろんのこと、心身を安定させるアンチエイジングポーズでもあるターダアサナ。普段忘れていた自分の体へ意識を傾けるきっかけにもなりそうですね。

マットがなしでもできるポーズです。是非お試しください!
 

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