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パリヨガサークル

Yoga columnヨガコラム

2019.08.15

ヨガの種類 ヨガの流派

ナマステ!
 
今回のテーマは「ヨーガの種類と流派」です。
 
ヨーガの種類や流派についてきちんと調べ、熟考した上でヨーガにトライする生徒さんは少ないのかもしれません。私も初めてヨガスタジオに行ったとき、スタジオの雰囲気、先生の容姿や人気、クラスの時間帯、ヨガポーズのイメージ、そんなことしか頭にありませんでした。日に日にヨーガがポピュラーになり、情報も集めやすくなっているとはいえ、ヨーガの種類と流派に対しては未だ関心が比較的弱く、またその理解には誤解が見受けられるようです。
 
一枚の洋服が私たちの手に入るためには布の仕入れ、デザイン制作、カッティング、流通、販売と様々な過程を経なければなりません。またそのスタイルはモダン、レトロ、東洋風、シック、キュート、多様で、それを作り届けてくれるブランドは星の数にも勝るとも劣らず限りなく存在します。ヨーガの世界も洋服同様、私たちがそれを身につけるまでは異なる道のりがあり、様々な技法、多くの流派があります。そして自分に合うものでない場合にはまた他を探せるのですが、心身への直接的インパクトの強さやそれにかかる労力を考慮すると、その選択は慎重に行う必要があるでしょう。
 
ここではヨーガとその修練について、以下3つのポイントから見ていきます。
1、道
2、技法
3、流派 (注:2と3は主要なもののみ)

1、道
ここでいう道はサンスクリット語のMarga(マールガ)を示します。Yogapedia(yogapedia.com)はマールガを以下定義付けています(一部略、日訳補足)。
Marga is referring to the path to spiritual realization, salvation or enlightenment. The literal meaning is "path" and also a way of achieving something, but this usually refers to a spiritual goal.
マールガは精神的、霊的実現、救済または悟りに至る道を意味する。文字通りの解釈は「道」、または通常精神的、霊的目的で何かを達成するための手段である。
 
初期ウパニシャッド時代、バラモン教はヨーガを解脱へ歩む本質的手段として取り入れ、インド六派哲学でヨーガはバラモンやカーストの枠を超え、全インド人のための救済手段と位置付けました。またマールガの考え方は仏教の四諦(catur-ārya-satyaチャトゥル・アーリヤ・サティヤ)または四聖諦(ししょうたい、cattāri ariya-saccāni, チャッターリ・アリヤ・サッチャーニ)にも影響し、その最終段階である解脱に通じます。
 
そしてマールガは以下四種類に分かれます(BKS Iyengar “ Light on Yoga ’’, New York, Schocken Books Inc., 1966, p.24-25)(Gita S. Iyengar “ YOGA JOYAU DE LA FEMME ’’, Paris, BUCHET/CHASTEL, 1983, p.28-29)
  1. Jnana Marga ニャーヤマールガ 知性の道: 
    ニャーヤはサンスクリット語で「知識、智恵」を意味します。智恵によりプラクリティ(元素)にコントロールされないプルシャ(自我、真我)を見つけ、方正な善業を行います。知的な人が知識(ニャーヤ)を通じことで悟りを得る道です。
  2. Karma Marga カルママールガ 行動の道: 
    カルマはサンスクリット語で「行動、行為」を意味します。行為を神が自分で与えてくださった作務として、無私の心で結果を顧みず行います。活動的な人が、自分の仕事と義務を通じ悟りを得る道です。
  3. Bhakti Marga バクティマールガ 信愛の道: 
    バクティはサンスクリット語で「献身、信愛」を意味します。神または信じる対象(生命の有無に関わらない)へ愛情を以て一切を帰依、集中することでバクタ(信愛を行うもの)は恩恵を受けます。感情豊かな人が神への愛と検診を通じ悟りを得る道です。
  4. Yoga Marga ヨーガマールガ ヨガの道: 心の働きの止滅、知覚制御、離欲、非思量を体得します。瞑想や思索が好きで自省心の強い人が、求道、心の制御を通じ悟りを得る道です。
繰り返しますが、上記四つは違う手段ではありますが、全て同じ目的の達成、つまり自我に至り、それを神性に転成することで解脱することを目指すものです。
 
次にヨーガの技法を見ていきましょう。技法と流派は違いますので、混同しないようにしましょう。技法はヨーガを修練するやり方とその体験を示します。一方、流派はヨーガが西洋社会に伝わる中、異なるグルが力点を異にして築き上げた修練のアプローチ、流儀を示します。一般的に、違う流派が類似した技法を用いることはあれど、技法が流派を規定することはありません。
 
2、技法
  1. ラージャ・ヨーガRaja Yoga
    『ヨーガ・スートラ』を教典とする最も古典的なヨーガの技法で、瞑想や静坐により心統一を目指す。ラージャは「王」を意味し、ラージャ・ヨガは「自己自身を、精神や肉体が持っている様々な力を自由に支配する王」として位置させる考えに発する。『ハタ・ヨーガ・プラディピカー』(以下参照)が「ハタ・ヨーガはラージャ・ヨーガに上がるための階段である」と記述するように、ラージャ・ヨーガはヨーガの中の王と言われ、その哲学面はサーンキャヨガに、その実践面はアシュタンガ・ヨーガ(ここで言うアシュタンガ・ヨーガとはラージャ・ヨーガ理論としての「八階梯のヨーガ」であって、パタビジョイスが創始した流儀を指すものではないことに注意したい)を重んずる。
  2. ハタ・ヨーガHatha Yoga
    ハタ・ヨーガを本格的に体系化した文献で残る最も古いのは南インドチョーラ朝の王(10〜13世紀諸説有)ゴーラクシャ・ナータまたはゴーラクナートGorakṣanāthaまとめた『シッダ・シッダーンタ・パダッティSiddhasiddhantapaddhati』『ゴーラクシャ・サタカGorakṣaśataka』と言われる。しかしハタ・ヨーガの著書として最もよく知られるのはスヴァートマーラーマSvātmārāmaが16世紀に著した『ハタ・ヨーガ・プラディーピカーHatha Yoga Pradīpikā』だろう。ハタ・ヨーガは狭義にはそこに記されているようなアーサナ、呼吸法、印相、瞑想を使ったヨーガ、広義には同時期またはそれ以前の古典的なヨーガ。
  3. ヴィンヤサ・ヨーガVinyaga Yoga (Vinyasa Flow Yoga, Flow Yoga)
    vinyāsaー呼吸と連動した動きーという言葉の通り、呼吸と連動しアーサナをシークエンスー連続的な繋がりまたは流れで行うヨーガ。今日云うヴィンヤサ・ヨーガ(またはヴィンヤサ・フロー・ヨーガ、フロー・ヨーガ)は狭義にはパタビジョイスが創始したアシュタンガヴィンヤサヨーガを意味し、広義には規則的な呼吸のリズムとアーサナを連動させたシークエンスのヨーガ。
  4. クリヤー・ヨーガKriya Yoga
    パタンジャリは『ヨーガ・スートラ』第二章始めでアシュタンガ・ヨガとクリヤー・ヨガを区別し、クリヤー・ヨガは日常的修行とした(第三回コラム「ヨーガの修行」参照)。また『あるヨギの自叙伝』で知られるヨーガナンダは呼吸とマントラ(真言)の特殊な組み合わせとしてクリヤー・ヨガを普及した。しかし技法としてのクリヤー・ヨーガはそれらとは違い、タントラ・ヨーガの系統を踏んだ激しい呼吸と体の動きによるヨーガ。
  5. ジャパ・ヨーガ(Japa Yoga)
    マントラをマーラ(数珠)のように反復して唱える。
  6. ムドラー(Mudra)
    ムドラーとは両手を使った印相のことで、呼吸法に合わせ、異なる体の部位に働きかけ、エネルギーを制御、刺激する。


    3、流派
     
  7. アイアンガー・ヨガ
    Yogacharaya Sri B.K.S.Iyengarにより編み出されたヨガのメソッドで、アラインメント(正姿勢)を重視する。200種類以上のアーサナを体系化し、理論的に行う練習方法や、体のコンディションを調整するプロップの利用などを通し、初心者から上級者まで適宜安全かつ効率的に正しくヨガを学べる。世界の統一基準を保つ協会が同一管理の元各国に存在、その資格テストに合格した者のみが認定指導員として教授する。本部は南インドのプーネ。
    http://www.iyengar-yoga.jp
  8. アシュタンガ・ヨガ
    Sri Krishna Pattabhi Joisが始めたヨガのメソッドで、インストラクターによるサンスクリット語のカウントに合わせて行うレッドクラスと、独自のペースで行うマイソールクラスがある。ポーズとシークエンスが決められた6つのシリーズがあり、シリーズが上がる毎に60種類近くポーズが割り当てられている。プラクティスではVinyasa動きと呼吸の連動, Drishti目線, Bandhasボディロックが求められる。本部は南インドのマイソール。
    https://sharathyogacentre.com
  9. イシュタ・ヨガ
    Kavi Yogi Swarananda Mani Fingerがヨーガナンダ師のクリヤーヨガ及びシヴァナンダヨガを学んだ後、1960年代南アフリカで創始した。ハタ・ヨーガ、タントラ哲学とアーユルヴェーダを統合したプラクティス。本部はアメリカ合衆国のニューヨーク。
    http://ishtayoga.com/aboutishta
  10. イン・ヨガ
    カリフォルニア生まれの武術家Paulie Zinkが1980年代に創始した。ほぼ全ての流派はインドのヨーガにつながっている一方、陰ヨガはそのルーツを中国に発する。学ぶアーサナの多くは座ったままか、横になった状態で受動的に行う。http://www.pauliezink.com組織的な本部はない。アメリカ合衆国のサラパワーズの世界的人気で飛躍的に発展した。
  11. シヴァナンダ・ヨガ
    スワミ・シヴァナンダSwami Sivanandaが1930年代に北インドリシケシで創始、その後弟子のスワミ・ヴィシュヌ・デヴァーナンダSwami Vishnudevanandaが1970年代北アメリカにセンターを開設し世界へ展開した。12種類の基本ポーズを順番に練習、ポーズの間で休憩ポーズをとる。本部はカナダのケベック。
    https://sivananda.org
  12. ジヴァムクティ・ヨガ
    ダンサーで音楽家のシャロンギャノンSharon GannonとアーティストでカフェのオーナーDavid Lifeが1980年代マンハッタンで出会い、1984年に創設。二人は1986年シヴァナンダ・ヨガ指導員養成講座、90年代はマイソールでアシュタンガクラスに参加。ヨガの聖典、非暴力、検診、瞑想、音の振動を五つの基本要素にした現代ヨガ。本部はアメリカ合衆国のニューヨーク。
    https://jivamuktiyoga.com
  13. パワー・ヨガ
    1964年アメリカデトロイト生まれのBryan Kestが1983年にマイソールでアシュタンヨガを学び、1985年にカリフォルニアで創始した。本部はアメリカ合衆国のサンタモニカ。
    https://poweryoga.com/blog/power-yoga-history/
  14. ビクラム・ヨガ
    カルカッタ生まれのビクラムチョードリーBikram Choudhuryが1970年代アメリカで創始したメソッド。室内環境を温度40度以上、湿度40度にし、26種類のポーズを決まったシークエンスに沿ってプラクティスする。いわゆるホットヨガ。チョードリー自身は著作権の問題や民事訴訟などでアメリカから逃亡し、国外で活動を続け、現在はその元弁護士が協会を所有、運営を司っている。本部はアメリカ合衆国のロスアンジェルス。
    https://www.bikramyoga.com

'' Learn to approach yoga without prejudices in the mind. Do not demarcate yoga as physical, moral, mental and spiritual, or as hatha yoga and raja yoga. Neither Lord Patanjali, the saviour of yoga or Svatmarama, the author of Hathayoga Pradipika, demarcated or separated yoga as physical, mental or spiritual. It is you and anti-yogis who coloured and gave names and forms to this pure subject with ideas, prejudices and thoughts. As a businessman sells his goods under attractive names, labels and packaging, yogic science and art too are sold under different labels ''.  B.K.S. Iyengar (Yoga - A Universal Culture, Astadala Yogamala Volume 1, India Allied Publishers Pvt.Ltd., 2000, p.83)

(心に偏見を抱かずヨガにアプローチせよ。ヨガを肉体的、道徳的、精神的、霊能的、またはハータヨーガ、ラージャヨーガなどと区別すべきではない。ヨガの救世主パタンジャリもハタヨガプラディピカの作者スヴァットマーラーマもヨガを肉体的、道徳的、精神的、霊能的と区別、分別しなかった。この純粋な主題を、(自らの)考え、偏見や思いで色付けしたり、名前や形を与えたのはあなた方、そしてアンチヨーギの方々だ。ビジネスマンが魅惑的な名前、ラベル、パッケージで商品を販売するように、ヨガの科学や芸術も様々なラベルを付けられて売られているのだ)

なんともたくさんありますね!
皆様、心身の状態と好みに合わせ是非ご自分にあったヨガを探し、見つけてください。
OMシャンティ。

 
 
 

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