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Yoga columnヨガコラム

2020.05.30

ヨガと体の感覚

ナマスカーラ!

初夏のパリは良い気候、緑も美しく、心身が開放的になり、ヨガの練習にもさらに精が出る頃でしょうか。そして外出制限も来週から大きく解除されていきます。

今日は「ヨガと体の感覚」をテーマに、体の感覚がヨガをする中でどう働き、私たちの意識を目覚めさせるかについて考えてみましょう。
ヨガをすると気づきが高まる、ヨガはオブザベーション(observation、観察)とよく言われます。しかし私自身なぜそうなるのか、それが意味をするのか何年の練習を通じてもよく理解できませんでした。

ヨガのポーズをすると、痛い、伸びる、攣るというように、体は何らかの肉体的感覚を覚えますね。そしてそれは、辛い、気持ちいい、リラックスする、緊張するというように心に何かの記憶を残します。逆に体がもし何も感じなかったら、心が何か思い残すこともないでしょう。

これまでご紹介したポーズの<アクションポイント>を思い出してみましょう。それらはまさに身体の動き(アクション)が特定の方法で体(筋肉、器官等)の感覚に訴えかけるため、ヨガで経験する思いが記憶として残ります。そしてその過程を常に仲介して存在するのが呼吸です。
正しい身体の動き(アクション)だけが(たとえそれが一時的に痛みを伴うようなものであったとしても)肉体に肯定的な感覚をもたらし、その感覚がもたらす情緒(たとえそれが一時的に否定的な感情と思われるものであったとしても)は呼吸の動きに合わせ、動いていきます。
ですからポーズでは、常に呼吸を意識し、それらの感覚、情緒を見つめながらアクションを行うことが大切です。
なぜならば、その意識があって初めて自分の身体と心を分析し、その分析に基づいて理解し、正すべく身体の部分とコミュニケーションをします。そしてコミュニケーションがベースに、アクションを行うことにより正姿勢に向かっていきます。その過程は私たちの心身をより良い状態にするのみならず、学びや楽しさといった肯定的学習、情緒経験を与えてくれます。

グルジ(B.K.S.Iyengar)は「アーサナのアクションを巧みにする技を手に入れるコツ''HINTS TO ATTAIN SKILFULNESS IN ACTION IN AN ĀSANA''について、以下5つに意識を向けなさいと言いました(カッコ内原文引用参照、対訳なし)。

(BKS Iyengar (2015) ''HINTS TO ATTAIN SKILFULNESS IN ACTION IN AN ĀSANA'' YOGA FOR SPORTS A JOURNEY TOWARDS HEALTH AND HEALING, westland ltd, New Delhi, pp.167) 

1、身体と地面のコンタクト
身体の部位に等しく意識が届いているか。例えば、ターダアーサナ(当コラム『ヨーガのポーズ第一回』参照)で地面に着いた両足の裏を観察すると、足のアーチ(足の裏側にあるお椀を伏せたような独特の土踏まずの構造)が両足等しく床に触れているか?
(Observe the extent of contact a body part has with the floor.
For example, in Tadasana and other standing asanas, observe the extent of contact the feet have with the floor. Feel the arches of the feet, that are off the floor, compare the arches of both feet.
In Dandasana, observe the extent of contact the back of the legs have on the floor.
Try to maximize the contact.)

2、均等な体重配分
例えばターダアーサナをすると体重は足の前側にかかる傾向がある。本来は足の前後に体重が等しくかかるべき。
(Observe the distribution of weight on the body.
In Tadasana and other standing asanas, the weight tends to be on the front part of the foot and the front of the thigh. One has to mind free adjust oneself in the asanas in a way such that the front and the back of the foot uniformly carry the weight.)

3、正姿勢の身体
ウッティタ・トゥリコーナ・アーサナ(当コラム『特別篇3自己練習1』参照)をした際、足、ふくらはぎ、膝、腿は均等にターンしているか、足の外側が外旋し、膝は内旋してないか。このような不均衡があれば、注意深く正していく。
(Observe the alignment of the body.
For example, observe the leg, that is turned to the side in Utthita Trikonasana. Are the foot, calf, knee and thigh turning sideways uniformly or is only the outer side of the foot turned out while the kneecap is turned in. This has to be watchfully rectified.)

4、肢体(手足や体)両サイドの感覚
腕の内外側、脚の前後ろ側が均等に機能して、アドー・ムカ・シュヴァーナ・アーサナ(顔を下に向けた犬のポーズ)ができているか。
頭の中でそうしているつもりであっても、実際の肢体の動きは?
あれこれと考えているうちは落ち着いて穏やかなアクションができない。集中力を保って、自分の体の可能性をきちんと理解しよう。
(Observe the sensations on the inner and outer sides of the limbs.
For example, in Adho Mukha Svanasana, the outer side of the arms and palms are stronger you felt, while the inner side of the arms remain insensitive. The sensation on the front side of the legs, is stronger while on the back of the legs, it is lighter. If the sensation on both sides of the arm, and the front and the back of the legs is balanced, the intelligence is not restricted merely to the brain but expands to the limbs with equal pressure and equal diffusion.
Such observations develop the power of focus, which is absolutely essential for sportspersons. They should be reflected and then acted upon. If we observe that the weight is not uniformly distributed on the front and the back of the foot. In the simplest of asanas, then one needs to act to make it uniformly distributed. Such reflective actions cannot be performed, if the mind wanders. The practitioner automatically develops the quality of not only dharana (concentration), but it helps her gain an understanding of her body's limitations, which hinders her from giving a good performance.)

5、呼吸への意識
アーサナを通し、スムーズで、静か、落ち着きがあり、かつ律動的な呼吸を続ける。アーサナは身体を繊細、微妙にアジャストすることにより定まるものだから、上記のような優しくスムーズな呼吸が身についていく。
(Observe the breath
the breath must be smooth, soft, quiet and rhythmic, as one stays in an asana. Finer and subtle adjustments need to be made in the physical orientation of the asana, so that the breathing attains this quality of softness and the smoothness.)

特定のアーサナに限らず、どんなアーサナにも同様に上記5つの意識を以て練習してみましょう。そして性別を問うものでもありません。
(These are some of the most basic and simple guidelines that one can include in practice of all asanas.  They are meant not only for women, but men as well.)

以下5つの意識がもたらす身体の動きへのメリットがバランスを高めることは容易に足りません。
1、身体と地面のコンタクト→身体の部位が等しい凹凸を持って地面(または対象物)に触れる
2、均等な体重配分→中心が重力によりぶれない
3、正姿勢の身体→方向性が統一される
4、肢体(手足や体)両サイドの感覚→身体のシンメトリー(対称)を保つ
5、呼吸への意識→自然で落ち着きがある呼吸を続ける

では来週バッダ・コーナアーサナ(合せきのポーズ)を通して、5つの意識を持つ練習をしましょう。


対面でこのポーズを練習する日も近づいています。詳細は次回コラムで公表します。

OMシャンティ!

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