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2016.09.16

体外受精

体外受精は、採卵手術により排卵前に体内から取り出した卵子と精子の受精を体外で行う治療です。受精が正常に起こり細胞分裂を順調に繰り返して発育した良好胚を体内に移植すると妊娠率がより高くなることから、一般的には2-5日間の体外培養後に可能な限り良好な胚を選んで腟の方から子宮内に胚移植します。
 

 採卵手術に先立ってしばしば調節卵巣刺激という方法で数個~10個前後の成熟卵を得るべく排卵誘発剤が1週間前後使用されます。卵巣の反応は個人差が大きく、卵巣過剰刺激症候群という副作用が生じることもあります。この副作用は妊娠成立により悪化と長期化を生じやすいので、胚移植を回避し全胚凍結を必要とすることがあります。採卵手術は、経腟エコーで観察しながら腟の方から卵胞を穿刺し、卵胞液とともに卵子を吸引して行います。予測される採卵数や採卵の困難さをもとに麻酔下で行うか無麻酔で行うかが決定されます。採卵手術後には、着床に適した子宮内膜を作る目的で黄体サポートという薬物投与法が行われます。良好な子宮内膜を得られなければ、全胚凍結が選択されます。
 

 体外受精(あるいは次項の「顕微授精」)の大きな特徴として、精子と卵子を確実に受精させることができることがあります。確実に受精を起こさせることができれば、精子と卵子に妊孕性が残っている限り、ほとんどの場合それ以降受精卵が正しく育ち、妊娠が成立します。つまり、精子と卵子に力があれば、体外受精をすればほとんどの場合妊娠・出産が可能なのです。これに対して他のすべての不妊治療では、妊娠しない場合にそれが体内で受精が起こっていないからなのか、それとも精子や卵子の力が落ちているからからなのかがわかりません。もし後者も原因の一つだった場合、体外受精以外の不妊治療は妊娠する時期を遅らし、出産するチャンスをさらに減らしてしまう危険性があります。このため、精子あるいは卵子の妊孕性が低下していることが疑われる場合、精子や卵子の力が完全になくなって妊娠することができなくなる事を避けるため、場合によって他の不妊治療を早めに切り上げて体外受精に進むことがあります。

出典:一般社団法人 日本生殖医学会 
 


 

参考ケース:A子さんの体外受精の様子 (パリ公立病院 Institut Mutualiste Montsouris)


採卵→移植

Phase de blocageとphase de stimulationの2段階に分けられる。Phase de blocageの間(だいたい10-28日間)、ピルを飲んで身体を整える。その後、指定された日にエコーと血液検査をして、卵巣・子宮並びにホルモン数 値に問題がないと判断されたら、phase de stimulationの段階へ。翌日からピルをやめて、Gonal Fを150-200mlを打ち始める。6,7日目から3-4回にわたって、エコー並びに血液検査。途中、排卵日に近づくものの卵が大きくなっていない場合は、Orgalutranを打つ。(この薬を打っている間は排卵しない。)
IMMでは採卵は全身麻酔。前日の0時からは飲食禁止だった。
当日朝8-9時の間に採卵。採卵そのものの時間は10-15分ほど。麻酔が効いている時間は約30分ほど。その間に夫の精子を採取して、採卵した卵と受精させる。麻酔が切れたら、病室で朝食をとり、3時間ほど休憩してから退室。ただし、帰りは必ず同伴者が必要、麻酔が抜けていないときのことをふまえ、交通公共機関の利用もNG。IMMでは採卵日から3-5日のArette de travail が可能。2日後に授精結果の電話があり、それをもとに翌日の移植時間の連絡がくる。

移植当日は指定された時間に病院に行き、受精卵を子宮に注入。所要3-5分。その後、10分間の安静。それ以降は日常と同じ生活をしていいと言われる。移植翌日からプロゲステロンの座薬を朝晩の2回注入し、移植日から2週間後に妊娠有無の血液検査があり、もし、その前に生理がきたとしても、プロゲステロンの薬は注入しつづけ、血液検査は必ずするように指示があった。後日、受精卵が冷凍保存できたかどうかのレターが病院から届いた。
 

冷凍受精卵の移植時

受精時に複数の受精卵が出来た場合は冷凍保存され、2回め以降はその胚を使い移植となる。
生理初日からエストラーナというパッチをお腹に張り、ホルモンの調整をし、12-14日前後に、エコー&血液検査で、子宮内の状況・ホルモン値を確認する。問題がなければ、指定された日に融解した受精卵を子宮に注入(所要3-5分)その後、10分間の安静。それ以降は日常と同じ生活をしていいと言わる。エストラーナは妊娠の有無がわかるまで継続して貼り続けるほか、移植翌日からプロゲステロンの座薬を朝晩の2回注入。移植日から2週間後に妊娠有無の血液検査がある。
 

一言

  • 私は公立病院で行ったため、病院内での支払いは一切なく、毎回キャッシュレス。麻酔時のHonoraire(お礼金)も支払わなくてよかった。
  • 先生との面談は結局2回のみ。今自分がどういう状態なのか、どういう理由で失敗したのかなど、いろいろ聞きたい人には物足りないと思う。メールなどで問い合わせもできるが、必要最低限以外の内容については、結構そっけない返事だった。
  • エコーのRV時間はほぼ正確。待っても最大30分弱なので、仕事をしている人には時間が読めてよいと思う。

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エトワ編集部

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Paris et toi(パリエトワ)編集部です。皆さまのお役に立つ記事を執筆します。

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