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2017.02.21

ハーグ条約とは

近年増加する国際結婚。併せて 国際離婚も増加し、結婚生活が破綻した際の一方の親がもう一方の親の同意を得ることなく子を自分の母国へ連れ出し、もう一方の親に面会させないといった「子の連れ去り」が問題視されるようになりました。
また、外国で生活している日本人が日本がハーグ条約を未締結であることを理由に子と共に日本へ一時帰国することができないような問題が起きていることを踏まえ、 日本は、2014年1月24日、条約の署名,締結,公布にかかる閣議決定を行うとともに条約に署名を行った上、オランダ外務省に受諾書を寄託しました。この結果,日本について,ハーグ条約が2014年4月1日に発効しました。

ハーグ条約とは:

国際的な子の連れ去りを防ぐことを目的として作られた条約。
国境を越えた子の連れ去りは,子にとってそれまでの生活基盤が突然急変するほか,一方の親や親族・友人との交流が断絶され,また,異なる言語文化環境へも適応しなくてはならなくなる等,子に有害な影響を与える可能性があります。ハーグ条約は,そのような子への悪影響から子を守るために,原則として元の居住国に子を迅速に返還するための国際協力の仕組みや国境を越えた親子の面会交流の実現のための協力について定めています。

(1)子を元の居住国へ返還することが原則

 ハーグ条約は,まずは原則として子を元の居住国へ返還することを義務付けています。これは一旦生じた不法な状態(監護権の侵害)を原状回復させた上で,子がそれまで生活を送っていた国の司法の場で,子の生活環境の関連情報や両親双方の主張を十分に考慮した上で,子の監護についての判断を行うのが望ましいと考えられているからです。

(2)親子の面会交流の機会を確保

 ハーグ条約は,親子が面会交流できる機会を得られるよう締約国が支援をすることを定めています。
 

条約のポイント:

  1. ハーグ条約は国境を越えた子の不法な連れ去り等にのみ適応される
  2. 子が国境を越えた形で不法に連れ去られていれば、日本人同士であっても適用される可能性はある(父親、母親および子の国籍は関係ない)
  3. 返還の申し立て手続きにおいては、親権や監護権の貴族についての決定はしない
  4. 条約発効前(2014年4月1日以前)に行われた子の連れ去り事案については、条約上の返還命令手続きは行われない(面会交流については対象となる)
  5. ハーグ条約が適用されるのは連れ去り先、連れ去り元の国が双方ハーグ条約の締約国である場合
 
※ハーグ条約締約国についてはこちらを参考にしてください。
 

Q&A

Q1. 元配偶者が無断で子を日本から海外へ連れ去ってしまったのですが、どうしたら良いでしょうか?
A1. 子が連れ去られた先の国がハーグ条約締約国である場合、子を日本へ返還するための支援やことの面会交流を実現させるための支援を日本や海外の中央当局に対し申請することができます。日本の中央当局(外務省ハーグ条約室)への申請方法の詳細は外務省HPをご覧ください。
 
Q2. 条約の対象となる子は何歳でしょうか?
A2. 16歳未満の子が対象となります。
 
Q3. 日本へ子供をつれて帰りたいのですが、再度元の居住国に戻った場合逮捕される可能性はありますか?
A3. 国によっては他の親権者の同意なく子を国外へ連れ出すことも誘拐罪などに問われ、逮捕されることもあります(米、英、仏、豪等)。そのようなことが起きないよう子を連れて日本に帰ることを希望する場合は、まず現地の弁護士等に相談しましょう。
 
Q4. DV被害者に対する配慮や支援はあるのでしょうか?
A4. ハーグ条約が適用されても、変換により子が心身に害悪を受け、又は他の耐え難い状況に置かれることとなる重大な危険がある場合は、返還の拒否が認められることがあります。
 
Q5. 家庭内での問題を抱えている方に対して在外公館はどのような支援をしてくれるのでしょうか?詳しくはお近くの在外公館にご相談ください。
A5. 日本の在外公館では以下のようなサービスを行っています。
  • 家族法や渉外民事専門の弁護士(可能な限り日本語が通じる弁護士)や各種窓口(調停、面会交流、DV被害者支援団体、通訳・翻訳家など)の紹介
  • 安全が懸念される場合の現地関係機関への通報・要請
  • 家庭問題に関する在外公館への相談内容の記録の作成および要請がある場合の相談者への提供
 
Q6. 中央当局は子の連れ去り問題の友好的な解決を実現するためにどのような支援をしてくれるのでしょうか?
A6. 日本の中央当局(外務省ハーグ条約室)では、当事者間の連絡の仲介、裁判外紛争解決手続(ADR)機関の紹介、弁護士紹介制度の案内、面会交流支援機関の紹介などの支援を行います。また、経済的な困難を抱えた方は、弁護士費用等の貸付制度である民事法律扶養制度も利用できます。詳細は日本司法支援センター(通称法テラス)のHPをご覧ください。

写真のパンフレットは在仏日本大使館で入手可能です。



出典:外務省ハーグ条約(国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約)
参考:子の連れ去りをめぐる「ハーグ条約」と日本


 

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