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仏政府、「給与水準の透明性」指令の国内法規化案を提示

仏政府は3月6日、欧州連合(EU)の給与水準の透明性に関する指令の国内法規化を目的とする法案を労使に提示した。国内法規化の期限である6月30日までに法案が成立しないのは確実だが、8日の国際女性デーを前に、何らかの発表をしないわけにはゆかない事情もあった。政府は今回、民間部門の企業に関する法案のみをまとめて公表した

フランスでは、従業員数50人以上の企業について、男女平等に関する指標を算定して発表する義務が課されている。これを置き換える形でEU指令が国内法規化され、従来の指標は撤廃される。EU指令が定める7項目の基準(基本給の男女間格差、給与の変動部分の男女間格差、給与に変動部分がある従業員の男女別の割合、報酬中央値からの偏差、給与変動部分の中央値からの偏差、報酬水準にて従業員を4グループに分けてそのそれぞれの男女比率、従業員のカテゴリー別の報酬の格差)がモニタリングの対象となる。最初の6項目の基準については、企業が行うオンライン申告(DSN)から算定可能であり、労働省が算定する。7番目の項目のカテゴリー別の報酬格差については、企業が自前で定義を定めて算定する必要がある。従業員数250人未満の企業については3年ごとの算定でよく、さらに、100人未満の企業では、企業単位の労使合意がその旨を定めている場合には、義務が免除される。同等の価値のカテゴリーについての定義は、産別又は企業単位の合意によるか、使用者の一方的な決定により定めることができる。この定義に依拠して、指令が定める「同等のポストの就業者の賃金に関する情報を従業員が請求する権利」が行使される。 EU指令は、男女の賃金格差が5%を超える場合に、企業に是正措置を講じる義務を定めている。この超過が、「性差別ではない客観的な理由」に由来していると使用者が主張する場合、使用者はこれを企業の労使協議組織に対して証明しなければならない。それがない場合は、6ヵ月以内に是正措置を実施し、それについて労使協議組織に報告しなければならない。格差が残る場合には、労使合同で評価を行い、追加の是正措置を講じる旨が義務付けられるが、現在の格差指標に基づいた金銭的な処罰制度は解除される。罰金処分は、新指標に関する報告義務を果たさなかった場合にのみ適用される。

KSM News and Research