マクロン大統領は3月18日、ナバル・グループ(軍艦建造)のナント近郊の工場を訪れ、次世代原子力空母の起工式を挙行した。2038年の就役開始を予定する。
新空母は、現行空母のシャルルドゴールを後継する。大統領はこの機会に、新空母の名称として、「フランス・リーブル(自由フランス)」を提案すると発表。これは、ドゴール将軍が第2次大戦中にロンドンで立ち上げた抵抗政府の名前であり、現行空母の名称にちなみつつ、主権の防衛に抵抗を続けるフランスを象徴する願いが込められている。
次世代空母は全長310メートル、排水量は8万トンで、シャルルドゴールの1.8倍と大きい。原子炉は2基を備える。起工式が行われた工場ではこの原子炉K22と推進装置が製造される。船体の建造は2032年から、サンナゼール造船所にて開始される。総費用は100億ユーロ超が見込まれるが、大統領はうち9割をフランス国内向けに支出するとし、建造に関わる800社のうち600社が中小企業になると説明している。建造中の雇用数は年平均で8500人、ピーク時には1万4000人に上る。
次世代空母は滑走路3本と電磁式カタパルト3本を備え、同時発着艦が可能になる。戦闘機40機を搭載できる。電磁式カタパルトについては、経済的な理由から国内開発を断念し、米General Atomics社に発注する(15億-20億ドル)。就役当初はラファール戦闘機を搭載するが、ドイツとの共同開発計画が難航しているFCAS型の次世代戦闘システムにも対応できる。 マクロン大統領は同じ機会に、軍備計画法の修正案を4月中に閣議決定すると予告した。2030年までに軍事費を2倍に増やすとの現行目標を修正し、2027年に前倒しで達成することを決める。法案は国会会期が終了する7月中の可決成立を目指す。