仏Thoonsen(大型小売店向けソリューション)がこのほど、仏モトベカンが1949年に発明し、一世を風靡したペダル付き原動機付自転車「モビレット」ブランドを数百ユーロで取得し、電動式への刷新に着手している。
Thoonsenは、シャトールー市(アンドル県)を拠点に2004年に創設された家族経営の中小企業。従業員は45人、年商は1300万ユーロ。同社は、大型小売店向けの防犯ソリューションやレジカウンターを主要事業としているが、顧客の短距離配送のニーズに応えるために電動モビリティも展開しており、売上高の約3%を同事業が占めている。
新しい電動式モビレットは、去る2月にドイツ・デュッセルドルフで開催された小売業界専門展示会「EuroShop」に出展された。初代モデルを彷彿とさせる大型タイヤやハンドル、筒状フレームを備える。定格出力250Wの電動アシスト自転車(最高速度25km/h)と、36kgの軽量な電動原付(同45km/h)の2種類のモデルで展開し、3000-4500ユーロ程度の価格帯で販売される。電動原付モデルは承認段階にあり、自動車登録証の携帯とヘルメットの着用が義務付けられる。
Thoonsenはシャトールー市の工業跡地を購入し、400万ユーロを投じて1万2000平方メートルの建物群の改修に着手。2026年夏までに、既存の生産拠点を移転させつつ、施設の一部を100%電動式モビレットの生産拠点として整備する。投資はすべて自己資金でまかなっており、2027年以降に年間100-150台のペースで生産を開始する見込み。まずは、大型小売店における配達や、公共交通機関が使えない地域の従業員の移動といった用途に提供し、徐々に専門販売店を通じて一般向けに展開するという。