日仏合作の「鉄腕アトム」新作アニメシリーズの制作が進められている。去る6月のアヌシー国際アニメーション映画祭でティーザーPVが公開された。仏日刊紙ルパリジャンは7月25日付で、制作状況について報じた。
鉄腕アトムが最後にアニメ化されたのは、派生作品を除くと2003年に手塚プロダクションとソニー・ピクチャーズエンターテインメントが共同制作した「ASTRO BOY 鉄腕アトム」が最後となっている。今回のアニメシリーズ化は、仏Method Animation(メディア大手メディアワン傘下)が手塚プロダクションに働きかけて実現。仏同業Shibuya Internationalの協力を得て、手塚プロダクションと交渉。故手塚治虫氏の息子である手塚眞氏(手塚プロダクション取締役)にも面会して制作への熱意を伝えた。3Dアニメ化は鉄腕アトムでは初めてで、脚本はメディアワンのルイダビド・ドラエー氏が手掛けた。ロボットと人間の対立というテーマは、治虫の原作漫画でも、特に後期作品群で既に展開されているが、この問題が昨今の関心事に浮上する中で、今回のアニメ化ではこのテーマを中心に扱うことにした。設定面では、ロボットのアストロボーイが、普段の生活では正体を隠して小学生「アトム」として学校に通っているという新設定を追加。ギミック面では、足からジェット噴射で飛べるという機能は維持されたが、後年のアニメで採用されていた「腕が光線銃」は時流に合わないと判断されて採用されなかった。ルパリジャン紙は、治虫の孫の希望に従って、アトムの睫毛の長い女性的な顔立ちが、オリジナルのまま維持されたと報じている。 新作アニメシリーズは、26分26本の構成で、制作予算は1100万ユーロを投じる。2023年より脚本の準備を始め、2024年半ばから制作に着手した。2027年秋アニメとして、フランスでは民放大手TF1の週末朝の時間帯に放送する予定。フランスの声優キャスティングはまだ決まっていないという。