憲法評議会は8月14日、15歳未満の未成年者によるSNSの利用を禁止する法案の違憲審査の結果を発表した。年齢に基づいた禁止措置を定めた同法案の条項の削除を命じた。
この法案は国会で可決されていたが、左派政党の社会党と左翼政党LFI(不服従のフランス)がそれぞれ違憲審査を憲法評議会に請求していた。憲法評議会は、未成年者の保護という禁止措置の目的を正当と認めた上で、法案が定める禁止措置が、必要かつ適切であり、比例原則に即しているとは言えないと判断し、その削除を命じた。評議会はまず、サービスの内容を問わずに、SNSの使用に全般的な禁止を導入した点を問題視。未成年者の健康と安全の点でリスクがあることが立証されていないサービスまで禁止される可能性があり、行き過ぎた禁止措置になりうると指摘した。提供されるコンテンツの内容や機能などについて考慮しない禁止措置は認められないと判断した。また、15歳未満の全員という一律の規則設定についても、年齢や家族の状況といった様々な側面を考慮してリスクを評価して禁止措置を決めるのが筋であり、行き過ぎになる危険性があるとした。保護者の判断で禁止措置を解除する可能性とその条件が定められていないのも問題だとした。さらに、未成年を対象とする禁止措置は、ユーザー全員を対象とする年齢確認を行うことが前提になると指摘し、そのような確認手段の条件等について定められていないがゆえに、プライバシーの尊重のための十分な保障が与えられていないと認め、法案には欠落があるとした。 政府は禁止措置の段階的な施行を9月1日付で開始する予定だったが、憲法評議会の判断により、この日程での施行は不可能になった。政府は、憲法評議会は禁止措置そのものが正当であることは認めたと指摘し、評議会の判断に即した内容の立法措置の提案を再度まとめると予告。2027年春を目標に設定した。