仏国内で鶏肉人気が高まっている。食肉消費は全体に減少傾向にあるが、鶏肉だけは消費が拡大している。国内生産が追い付かず、輸入が拡大し、自給率が低下している。
農業省がまとめた統計によると、鶏肉消費は2024年に前年比で6.2%増を記録した後、2025年にも5.6%増を記録した。同年には、1人当たりで年間25.7kgを消費。この量は、2000年には11.4kgに過ぎず、25年間で2倍を超える増加を記録した。食肉の種類別では、最も消費量が多いのが豚肉で、1人当たり年間31.5kgに上ったが、こちらは25年間で3.7kg減少している。このほか、牛肉(仔牛肉含む)が20.1kg(5kg減)で続いた。全体では、1人当たりの年間食肉消費量は、2000年の89.1kgに対して、2025年には85.7kgに減少している。
鶏肉の生産量は頭打ちで、消費量に占めるその割合は、2000年には76.3%に達していたが、現在では47.9%まで低下している。鳥インフル禍(2022-23年)を挟んで、現在の生産量は2020年とほぼ同等、10年前と比べると国民1人当たり2.4kg増と、消費量の増加(7.6kg)の勢いに追い付いていない。2025年のフランスの鶏肉輸入量は92万3000トン(直近5年間の平均比で25.5%増)、同輸出は38万3000トン(同12.9%増)で、入超幅は54万トン(180万ユーロ相当)に上る。輸入は欧州連合(EU)加盟国からが主で、ポーランドからが32万7000トン(同56.5%増)で特に多い。域外からの輸入は全体で7万7000トンに上り、内訳は公表されていないが、英国、ウクライナ、ブラジルが主な調達先となっている。別の集計によると、中国からの輸入も大きく増えている。英国も含めた欧州への中国輸出は2020年には2万トン程度だったが、2025年には15万トン近くに増加した。中国では、モモ肉とテバ肉に人気があり、フィレ肉を主に輸出に回しているという。
鶏肉の国内生産が振るわない背景には、新規のプロジェクトに対する受容度が低いことがある。大規模なプロジェクトは地元の反対を受けて軒並み阻まれており、それは、高付加価値のブランド鶏向けの養鶏プロジェクトも例外ではないという。