欧州委員会は9月21日、データセンターの環境フットプリント格付け制度案を提案した。2027年8月から「持続可能性ラベル」を導入し、データセンターによるエネルギーおよび水資源の利用について、「透明性のある情報」を提供することを目指す。発効には、欧州議会および欧州連合(EU)加盟国の同意が必要となる。
同制度では、家電製品のエネルギーラベルと同様に、AからGまでの格付けと、緑から赤までのカラーコードを用いる。容量が500kWを超えるデータセンターを対象とする。データセンター運営事業者が格付けを取得するためには、環境フットプリントに関するデータ申告が必須となる。申告を拒否する事業者には、最大35万ユーロの罰金が科される。ただし、あくまで自己申告で、監査は義務ではない。格付けにあたっては、エネルギー効率、水利用効率、低炭素電力の利用といった要素が考慮される。「低炭素電力」に関して、原子力発電は、再生可能エネルギーと同様に扱われる。また非常用のディーゼル、もしくはガス電源の存在も申告対象となる。
格付け制度に加えて、EUは現在、データセンターの最低性能基準案を準備中。パブコメが今年12月までの予定で実施されており、2027年4-6月期に正式な提案がなされる見込み。
EUは、AIの急発展に伴い、今後7年間でデータセンターの容量を3倍に拡大する目標を掲げている。一方で、エネルギー・水消費や土地の人工被覆化など、環境への負荷に関する懸念も高まっている。2024年には、EU域内のデータセンターが約68TWhの電力を消費。国際エネルギー機関(IEA)によると、同消費量は2030年までに114TWhへとほぼ倍増し、EU全体の電力需要の3%以上を占める見込みだという。