10年物のフランス国債の流通利回りが10月21日の取引中に5%の大台を超えた。2002年7月以来で初めての5%超えとなった。足元で、フランスでは暴動騒ぎがあり、これが嫌気され、国債が売られたものと考えられる。ドイツの10年物長期金利とのスプレッドは159ベーシスポイントまで拡大。こちらは2011年以来で最大の幅に拡大している。暴動騒ぎの圧力で、フランス政府が財政健全化に必要な措置を講じるのが一段と困難になるという見方が広がっており、フランスの信用力の相対的な低下が目立っている。23日夜には格付け大手ムーディーズが仏長期金利の格付け改定を発表することになっているが、格下げが決まる可能性が高いと考えられている。
10年物長期金利は、イタリアで4.58%、スペインで4.07%、ポルトガルで3.93%と、フランスはこれら南欧諸国と比べても高くなっている。一方、長期金利の上昇は全般的な現象ではあるものの、ドイツの上げ幅は21日に2.5ベーシスポイントであるのに対して、スペインとポルトガルでは5ベーシスポイント程度と、財政黒字を記録している両国としては上昇幅が大きい。イタリアを含めて、フランスと似たような抗議行動がこれら諸国でも発生していることが関係している可能性がある。「フランス売り」が南欧諸国にも波及し、ユーロ圏全体に危機的状況を引き起こすリスクがあるとする論者もある。