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エムバペ、舌禍事件で謝罪

仏サッカー代表チームで主将を務める著名選手エムバペの「舌禍事件」で、エムバペ自身が10月27日に正式に謝罪のコメントを公表した。

エムバペは、去る4月に配信された同僚チュアメニの動画番組「The Bridge」に出演し、「いちばん笑ったミーム画像」を問われて、「中国の独裁者だと思うけれど、その人に僕の顔を貼り付けたやつ」だと答えていた。これが最近になりWeiboなど中国のSNSで大きく取り上げられ、中国政府は「中国人民を傷つける言葉は何であれ、当然に中国の社会の全体により退けられる」などとする非難のコメントを公表。これに呼応して、エムバペと中国で広告契約を結んでいた数社が契約を打ち切ることを決めた。中国国営テレビCCTVは、エムバペが所属するレアル・マドリードの試合を含むラ・リーガの放送を停止した。これを受けてエムバペは27日に謝罪のコメントを中国語など関係各国語で公表した。続いて28日には、レアル・マドリードが謝罪のコメントを発表。「中国とその数百万人のサッカーファンに対する敬意」を確認し、中国人民への謝罪の念を表明した。

エムバペは、ザイール(現コンゴ民主共和国)のモブツ大統領など、広く独裁者とみなされている数々の人物になぞらえたミーム画像を拡散されて攻撃を受けている。くだんの発言に込められたメッセージは言うまでもなく、「そうしてからかわれても笑い飛ばせる度量のあるオレ」なのであって、問題の人物が誰で何をした人なのかは知らなかったのに違いない。若い世代のフランス人はその程度の知識と認識である。それよりも、ずいぶん前の動画がこうして発掘されて急激に話題が沸騰し、政府が動いて企業も従うというこの展開には、強く統率された社会の存在が感じられると言ったら、それは悪口になるのであろうか。仏IFRI(国際関係研究所)のアジア部門の責任者を務めるマルク・ジュリエンヌ氏は、「一般の中国国民がそれほど気にするかはわからないが、中国政府にとっては、中華人民共和国の建国者である毛沢東は触れることのできない政治家であり、格別に神経質な話題になる」と語っている。

KSM News and Research