ルコルニュ首相は11月3日、下院における代表質問の機会に、リブレA(利息非課税の貯蓄口座)の預入限度額を2月1日付で引き上げると予告した。現行の2万2950ユーロを引き上げて、2万5000ユーロから3万ユーロの間に新たな限度額を設定するとした。2月1日は、年2回のリブレA利回り改定の時期に相当するが、この際に利回りも引き上げられることになると説明した。新たな限度額の設定は、関係各方面の意見を聴取した上で数週間以内に決定される。
リブレA資金の大部分は、政府系金融機関を通じて、社会住宅の建設などの事業に融資されている。首相は、限度額の引き上げについて、発電及び電力網、上下水道の改修、重要部門の気候変動への適合化などを含み、公共サービスのインフラの財源として、リブレA資金を広く活用することを望むとコメントしている。
首相は、中道派の院内会派LIOTが行った質問の答えとしてリブレAの限度額引き上げを予告した。同会派は、利率3.5%で広く国民を対象とする債券を発行することを提案しており、首相の回答に失望の念を表明している。銀行業界団体FBFは、「魔法の金などはない」とし、長期的な観点から企業に供給できる資金がリブレAに吸い取られる結果を招きかねないと悪影響のリスクを指摘した。
政府はまた、リブレA等の貯蓄資金を原子炉新設向けに融資することを計画しているが、これには、左派系の議員やNGOなどが、社会住宅建設向けの資金が奪われる恐れがあるとして反対する姿勢を表明している。 なお、リブレAの人気はこのところ下がっており、9月には15億2000万ユーロの純流出を記録。7月に利回りが1.7%へ引き上げられた効果はごく薄くなっている。