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「リレー式」トラック長距離運行の試験が仏国内で完了

仏国内で、「リレー式」でトラックの長距離運行を行う試験が完了した。プロジェクトには、仏海運大手CMA CGM傘下のシーバロジスティクス、エネルギー大手エンジー、高速道路運営Sanefが参加した。かつて、馬車が街道の駅で馬を替えながら長距離を運行したシステムに想を得たもので、これらの企業は「迅速に長距離の陸上貨物輸送を脱炭素化するソリューションとなり得る」と説明している。

同プロジェクトは2023年11月から16ヵ月間にわたり実施された。仏南部のアビニョン(ボークリューズ県)と北部リール(ノール県)を接続する合計900キロの高速道路を用いて試験が行われた。この路線上に、南からアビニョン、リヨン(ローヌ県)、ディジョン(コートドール県)、ソンムスー(マルヌ県)、リールの既存のサービスエリアを「駅」として設定。トレイラーは、「駅」に到着すると取り外され、新たなトラクターに取り付けられる。運転手もそこで交代する。運転手は、2駅間の往復のみを担当することになり、より定期的な時間での運転が可能となる。トラクターは、電動又はバイオガスを燃料とするものを用いる。運転手交代の時間を活用し、「駅」に設置されたEV充電器やバイオガススタンドを用いて燃料補給がなされた。

プロジェクトを実施した企業によると、通常の輸送に比べて、温室効果ガス排出量が4分の1に減少。またアビニョンとリール間の貨物輸送の時間が23時間から17時間へと削減されたという。

KSM News and Research