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音楽祭で注射器襲撃事件相次ぐ、145人の女性に被害

毎年、夏至の日には「音楽祭(フェット・ド・ラ・ミュージック)」が行われる。街頭を含めて各所で音楽イベントが展開される。21日(土)の今年の開催では、人混みに紛れて、注射器で女性を襲撃する事件が相次ぎ、全国(海外県含む)で145人の被害者が出た。事前にSNS上で攻撃を呼びかけるメッセージが出回り、それに触発されたものと考えられる。この件では12人が全国で逮捕された。

アングレーム市(シャラント県)で被害が特に多く、同市では4人の容疑者が逮捕された。50人程度が被害を受けた。パリ警視庁が管轄のパリ市及びその周辺地域では21人(パリ市内では13人)が被害を受けた。パリ市内では、3人の被害者(15歳、18歳と成人女性1人)がそれぞれ別の場所で襲われ、健康被害を訴えており、警察では犯人の特定に向けて捜査を進めている。このほか、リモージュ、ナント、メッス、サンスなどの都市で被害が目立った。

注射器による襲撃はこのところ下火になっていたが、今回の音楽祭では、SNS上のメッセージに犯意を触発された者が多く暗躍したものと考えられる。

他の暴力事件等を含めて、今回の音楽祭における逮捕者は371人となり、前年の326人を上回った。うちパリでは89人が逮捕されたが、これは前年の103人よりも少なかった。逮捕後に勾留された者は305人で、こちらは前年の22人と比べて目立って増えた。治安部隊では13人が負傷、見物人の側では14人が重傷を負い、軽傷者は1477人に上った。

KSM News and Research