フランス情報メディアのET TOI(エトワ)

フランスと日本をつなぐ

1€=

新規登録

社会党、バイルー内閣の不信任案を提出へ

年金改革の見直しを巡る労使交渉が不調に終わったのを受けて、社会党のバロー下院議員団団長は6月24日、バイルー内閣の不信任案を提出する方針を確認した。7月1日に投票が行われる見通し。

年金改革に関する労使交渉はもともと、バイルー首相が予算法案の採択に向けて社会党の協力を得るために約束したものだった。左翼・左派勢力の中では社会党のみが予算法案の採択に応じたという経緯がある。左翼政党LFI(不服従のフランス)から社会党を切り離すことに成功したことが、バイルー首相の政局運営の基盤になっていたが、労使交渉の失敗により、少なくとも内閣不信任案の投票においては、再びLFIを含む左派勢力の間に共同歩調が成立したことになる。7月1日に予定される投票そのものは、極右政党RNが合流しない方針であることから、成立する可能性は低いが、その後の2026年予算法案の審議などの過程で、政府打倒の大同団結が実現するリスクはこれまでよりも高くなり、政局運営は一段と困難になることが予想される。

KSM News and Research