仏経済紙レゼコーは7月17日付で、オランダに本社を置く投資会社プロサス(Prosus)のブロイジCEOの談話を紹介した。フランスで10億ユーロから20億ユーロ程度の投資を近く行うと語った。
プロサスは、南アフリカ籍の投資会社ナスパーズのIT関係投資を束ねて2019年に発足したスピンオフ。オランダ籍の上場企業で、時価総額は1150億ユーロに上る。2001年に出資の中国のIT大手テンセントの株式25%程度を保有する。ブロイジ現CEOはブラジル人で、プロサスがブラジルに保有するiFood(フードデリバリー)の経営者だった。フランスではまだ投資実績がないが、ブロイジCEOは、AIをはじめとして、EC、フィンテック、フードデリバリーなどの投資機会を探ると説明した。プロサスは欧州全体では今後数年間に100億-120億ユーロの投資を予定する。2025年2月にフードデリバリーのJust Eat Takeawayの買収(41億ユーロ)を発表して注目されたが、この案件はまだ欧州委員会の許可を得ていない。ブロイジCEOは、欧州における規制の壁について、現在では潮目が変わりつつあり、ビッグ・テック企業の育成に積極的な姿勢に転じつつあると言明。欧州での投資機会に期待する姿勢を明確にした。