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再建途上のカジノ、1-6月期に業績改善

仏カジノ(食品小売)は7月30日に1-6月期業績を発表した。市場は業績の回復を歓迎し、同社株価は同日終値で33.1%の急騰を記録した。

カジノは巨額の債務を抱えて経営が行き詰まり、チェコの実業家クレティンスキー氏により2024年に買収され、再建の途上にある。新生カジノは、小型店舗のモノプリとフランプリ、そしてオーガニック食品専門店ナチュラリアを主力としており、店舗コンセプトの見直しを柱に巻き返しを図っていた。4-6月期には前年同期比で2.4%の増収(プロフォーマベース)を達成。1-3月期にはまだ不振が目立っていたため、1-6月期全体では増収率は0.5%にとどまったが、尻上がりで事業は回復を見せている。調整後EBITDAは1-6月期に2億8600万ユーロとなり、前年同期比で12.2%増を記録した。営業収益は改善したもののまだ1100万ユーロの赤字を記録。最終損益も2億1000万ユーロの赤字となった。純負債額は14億ユーロまで上昇。債務に係る金融費用が最終損益を9400万ユーロ押し下げる要因となった。

再編費用は今後にまだ3億ユーロを負担する必要がある(人員削減に1億6000万ユーロなど)。1-6月期には、不採算の832店舗を整理する一方で、収益性の見込める92店舗を新規開店。さらに55店舗をフランチャイズ化した。傘下のCdiscoutは、マーケットプレイス事業で5%の販売増を達成した。カジノは、債権者団との間で約束した財務指標目標の最初のチェックポイントとなる9月末の期限について、達成のめどが立ったことを強調。今後の事業展開では、モノプリなどの店舗でイートインを強化するなどの成長戦略を進めると説明している。

KSM News and Research