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地下水系の水位、地域により低めで推移

フランス国内では相変わらず地方により水不足が続いている。全国の8割程度の県が現時点で何らかの制限を継続適用している。夏季の気温上昇が一因となっている。

公的機関BRGMが9月8日に発表した最新統計によると、全国の地下水系の観測ポイントのうち、この時期の平均推移を上回っているところは33%で、逆に下回っているのは38%とかなり多かった。降水量の点では、8月末までの1年間にほぼ平年並みを記録しているが、地下水系の水位の回復はむしろ鈍い。その理由としては気温の上昇が挙げられる。気温上昇に伴い、地表の植物による水の需要は拡大し、降水が地表付近で吸い取られるという状況が生じている。また、気温が上昇すると、地表で蒸発する水分も増大する。さらに、人的活動に伴う水の需要も増大し、地表水と地下水共に取水拡大の対象となる。

このため、降水量が少なめだった北東地方を中心に、一部地域では水不足の傾向が持続している。このほか、ジュラ山脈地方と中央山岳地方における水不足が目立つ。特に状況が厳しかった2022年と2023年ほどではないが、全体として、地下水系の水位は平年並みよりも低めで推移している。当局は秋口にかけての降水量の推移も注視している。

KSM News and Research