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EUで子どものSNS使用禁止の気運高まる

欧州委員会のフォンデアライエン委員長は9月24日、ニューヨークで開催されたカンファレンスで、子どものSNS使用禁止を支持する発言を行った。このカンファレンスはオーストラリアが主催したもので、同国の議会は2024年末、ティックトック、X、フェイスブック、インスタグラムなどのSNSの使用を16歳未満の子どもに禁じる法律を制定した。具体的な方法は明らかされていないが、2025年末から施行される予定。

フォンデアライエン委員長はオーストラリアの主導的役割を称賛し、自らも7人の子どもと5人の孫を持つ身であることに触れつつ、サイバーハラスメント、自傷行為の誘発、インターネットプレデター、アルゴリズム依存症などSNSが未成年者に及ぼす重大なリスクを列挙して、子どものSNSアクセスを禁止する手段を保護者に提供する義務があると主張した。

委員長はすでに2週間前に、欧州連合(EU)のレベルでこの問題を検討するための専門家パネルを設立し、対策の提案を要請していた。またEU加盟国の側でも、フランス、スペイン、ギリシャなどが6月に、子どものSNSアクセスに年齢制限を設け、制限年齢未満の子どもによる使用には保護者の承認を義務付けることを提案していた。7-12月期のEU議長国を務めるデンマークもこれを支持している。なお、フランスのマクロン大統領は15歳未満によるSNS使用を禁止する方針を打ち出し、EUレベルで早期に禁止が導入されない場合には、フランスが独自に導入することを示唆している。

KSM News and Research