フランス情報メディアのET TOI(エトワ)

フランスと日本をつなぐ

1€=

新規登録

ルコルニュ内閣の閣僚名簿が公表に

ムーラン大統領府長官は10月5日午後、ルコルニュ内閣の閣僚名簿を公表した。主要閣僚のほとんどはバイルー前内閣から残留した。人選を巡っては、早くも共和党(保守)が強い難色を示している。

大臣格の18人の名簿が5日には公表された。女性が9人で男女同数を守り、新任は6人で、3分の1が入れ替えとなった。

主要閣僚はほとんどが残留した。ボルヌ教育相、バルス海外相、ダルマナン法相、ルタイヨー内相、ボートラン労相、ダティ文化相、バロ外相、パニエリュナシェ・エコロジー移行相、ジュヌバール農相、ドモンシャラン予算相、タバロ運輸相、ベルジェ男女平等相はいずれも留任。ベルジェ男女平等相は政府報道官を兼務。入閣者は、ルメール軍隊相、レスキュール経済相、ブルト国土整備・地方分権・住宅相、ムチュー公職改革・AI・デジタル相、フェラーリ・スポーツ・若年・アソシエーション相、ルフェーブル国会関係相の6人。ルメール軍隊相は、マクロン政権下で長年にわたり経済相を務めた。レスキュール経済相は、2022年から2024年9月まで産業・エネルギー相を務めた。フェラーリ・スポーツ相は、アタル内閣とバルニエ内閣でデジタル相や観光相を歴任した。いずれも出戻り組ということになる。ブルト国土整備相はサルコジ保守政権下で予算相などを歴任した人物で、先のリビア資金事件の裁判でもサルコジ元大統領と共に起訴されていたが、無罪判決を得ており、禊を済ませたという扱いで閣僚への登用となる。ムチュー公職改革相は、フィリップ元首相が率いる右派政党オリゾン所属。ルフェーブル国会関係相はマクロン大統領のルネサンス党所属。いずれも初入閣となった。

新人事のうち、ルメール軍隊相について、保守政党の共和党は強い不満の念を表明。ルタイヨー党首(内相)は6日に会合を開いて善後策を協議するが、内閣への参加をやめる可能性もちらつかせている。ルメール氏は、もとは共和党の所属だが、マクロン政権に早い段階で合流したことで、共和党では「裏切り者」とみなされている。特に、共和党は、マクロン政権下で債務が膨張した責任がルメール氏にあると見定めて攻撃しており、同氏の再入閣を挑発行為と捉えている。

KSM News and Research