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フランス国内のはちみつ生産、今年は大幅に回復

養蜂業界団体のUnafが10月15日に発表した集計によると、フランス国内のはちみつ生産量は2025年に2万3000-2万5000トンとなる見通し。前年比で2倍近くの大幅増を記録し、2005年の水準まで回復するという。生産量は国内需要の半分強に相当する。

はちみつの国内生産量は20年近くに渡り減少傾向を記録してきた。2025年の顕著な回復について、Unafは、ネオニコチノイド系の農薬の規制による効果、ミツバチの寄生虫であるヘギダニ対策の効果、アジアから渡来の外来種でミツバチの大敵であるスズメバチの対策の効果という3つの要因を挙げている。

国内の養蜂家は、アマチュアを含めて6万3500程度を数え、うち2000がプロの業者となっている。業者のうち3分の2程度は、巣箱が200-300程度の小規模な業者で、地産地消のルートで500g当たり9-14ユーロにて販売し、手取り月収2000ユーロの確保を期待できる程度の商いだという。巣箱が500-800のより規模の大きい業者の場合は、1kg当たり2ユーロという価格で流れ込む輸入品(主にウクライナ、スペイン、アルゼンチン、中国など)への対抗が課題になる。気候変動も業界の懸念材料で、今年は猛暑の影響で、南東地方の業者の中には、生産量の半減を被ったところもある。

KSM News and Research