医院等予約仲介サイトの仏ドクトリブ(Doctolib)のニオクスシャトー社長(創業者)は10月28日、国営ラジオ局フランスアンテールとのインタビューの中で、AIアシスタントのサービスを2026年に開始すると予告した。4歳未満の子どもを持つ親を対象に、子どもの医療相談を随時行うことが可能なAIアシスタントを提供する。予防接種などを含めて何かと医療に接する機会が多い新生児から幼児に至る子どもの親をサポートする。将来的には他の層にもサービスを広げる。
ドクトリブは2024年に3億4800万ユーロの経常収入を達成、前年比で22.5%の増収を記録した。過去5年間では年間平均で40%の増収を達成している。収入のほとんどが、40万人に上る医療関係者(医師など)向けの専用ソフトウェアの提供により達成されている。医療関係者向けには1年前からAIを導入し、カルテ作成などをアシストするサービスを提供しており、今回、一般向けのサービスにもAIの利用を広げる。ニオクスシャトー社長は、人々がSNS上に流布する偽情報に惑わされることなく、正しい医療知識を得ることができるよう、信頼性の高いAIアシスタントのサービスを提供すると説明している。なお、ドクトリブのサービス利用者数は、患者側で、仏国内では5000万人、フランス以外の欧州では3000万人に上る。ドクトリブは2025年か2026年にも黒字化を目指している。