ルコルニュ首相は1月19日、予算法案の下院採択に通称「49.3」を発動すると予告した。発表済みの一連の譲歩により社会党の協力が得られたことを受けて、強行措置の利用に踏み切る。
「49.3」は憲法上に規定のある措置で、政府がその発動を宣言すると、審議中の法案が採決を経ずに採択される。ただし、内閣不信任案が提出され、それが可決されると、当該法案の採択は撤回となり、内閣は辞職に追い込まれる。内閣が自身の命運をかけての採択強制措置ということになる。ルコルニュ首相は、「49.3」を使用しないことを約束して予算諸法案の審議を開始し、社会保障会計予算法案は可決させることができたが、予算法案は結局、前言を翻して強行措置の利用に追い込まれた。ただし、社会党が内閣不信任案への合流を見合わせたことで、内閣瓦解の可能性はごく低くなり、ルコルニュ内閣は予算法案の試練を乗り越えて存続を確保する道を見出した。
費用負担の伴う一連の譲歩により、財政赤字は膨張する恐れがあるが、政府は、大手企業を対象にした特別課税を前年並みに維持し、また、当初は予定していたCVAE(法人対象の地方税)の減税を見送ることにより税収確保を図った。これには、MEDEFをはじめとする経営者団体が強い反発をみせている。政府は、財政赤字の対GDP比5%以内という目標を誠実に達成すると説明。レゼコー紙の報道によると、この税収確保では一連の譲歩を含む費用増を完全にはカバーできないが、政府はこれについて、支出節減の各種措置により応分の赤字抑制を達成できると説明している。