エールフランスは3月19日、東京で開催した展示イベントにて、パリ・東京便で新しいファーストクラス「ラ・プルミエール」のサービスを開始すると発表した。中東情勢の不安定化に伴い、中東航空大手の運航が混乱するなか、アジア路線におけるシェア拡大を目指す。
ラ・プルミエールは座席と長椅子から構成されるプライベートな空間になっており、5つ分の窓にわたる広さをもつ。座席は離陸、着陸、食事、休息に合わせて調整可能。長椅子を調整すると全長2メートルのフルフラットベッドになるなど、高い快適性が確保されている。エールフランスは、新たなファーストクラスの導入にあわせて、他のクラスでも、大きな画面、無料Wi-Fi、Bluetooth接続などが提供されると説明した。
エールフランスのアジア路線では日本便が最も多く、パリ・羽田が週17便、パリ・関西国際空港(大阪)が週4便となっている。また、円安の進行に伴い、外国人観光客の購買力が大幅に拡大。2025年は4300万人の観光客が日本を訪れ、2015年から2倍の水準に増えた。
半面、日本では、円安を理由に海外旅行を控える傾向が強まっている。2025年における日本人の海外渡航者数は1300万人にとどまり、コロナ禍前の2019年と比較して35%減となった。パスポートの更新者数も減少しており、パスポート保有率は2010年代の25%から17%まで低下した。ただし、フランスへの憧憬は若年層を中心に今も根強いと見られ、今回のラ・プルミエールの発表には、フランス流のフライト体験で日本人旅行客を呼び込む狙いがある。
また、欧州・アジア路線は平時において、中東3大航空のエミレーツ航空、エティハド航空、カタール航空が市場の30%を占めているが、同地域では、中東紛争の影響で主要空港の閉鎖が相次いでおり、運航が混乱している。こうした背景から、エールフランスではアジア路線の需要が急増しているという。