仏イプセン(製薬)は12月22日、中国のSimcere Zaiming(先声薬業)との間でライセンス合意を結んだ。先声が開発中のがん治療薬候補の中国以外での開発、製造、販売の権利を獲得した。マイルストーンの達成に応じて最大で10億6000万ドルを支払う。
ライセンスの対象となるのが、抗体薬物複合体(ADC)の「SIM0613」で、受容体LRRC15を標的とし、効果的ながん治療薬となる期待がある。2026年下半期に第I相臨床試験が開始される予定で、2032年の製品化を目指している。
イプセンは、売上高の7割強をがん治療薬で達成しているが、がん治療薬分野の売上高の44%を占めるSomatulineが特許切れを迎えており、ポートフォリオの拡充を必要としている。去る7月には30億ユーロを買収に投じる計画を発表していた。中国はADCの分野で進んでおり、特に、世界で開発中のバイスペシフィック抗体ADCの4種は、3種が中国、1種が日本となっており、欧米の大手製薬会社が注目している。イプセンは、中国の特殊性を玉石混交にあるとし、先声のような評価のある大手企業との提携は有益だとしたが、投資先は欧州を優先すると説明している。7月に発表した30億ユーロの買収では、これまでのところ実際の支払い額が3億5000万ユーロにとどまっていることから、まだ今後に発表が続くことになる。