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社会党党大会:フォール第一書記の再選決める、党内に一応の和解

社会党は28日、党大会の機会に、フォール第一書記(党首)の再選を正式に決めた。19日に行われた党員による決選投票で僅差で敗れたメイエールロシニョル候補(ルーアン市市長)が妥協案を受け入れ、同日の党大会で承認された。
メイエールロシニョル候補は、投票で不正があったと主張し、選挙結果に異議を申し立てていた。党を二分した争いに発展し、社会党の対外的なイメージは改めて傷ついた。最終的に、フォール第一書記は、第一書記補佐として、自らに近いロラン氏(ナント市市長)とメイエールロシニョル氏の2人を同列で任命することを提案、メイエールロシニョル氏もこれを受け入れた。信頼感の醸成とコンセンサスを探る姿勢を互いに確認し、可能な限り合議制を重んじた党の運営を行うことを取り決めた。
党の空中分解という最悪の事態は回避できたものの、今後の火種は数多く残っている。左翼政党「不服従のフランス(LFI)」が率いる左派連合NUPESへの対応をはじめとして、両者の対立を招いた問題はまったく決着を見ていない。党勢回復の展望もみえないまま、波乱含みの新体制の幕開けとなった。

KSM News and Research