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仏大手銀行5行、「CumCum」脱税疑惑で捜索の対象に

仏検察当局は28日、大手銀行5行の捜索を行った。「CumCum」と呼ばれる脱税事件の捜査の一環で、大がかりな捜索を実施した。報道によれば、ソシエテジェネラル、BNPパリバ、エクサーヌ(BNPパリバ子会社)、ナティクシス(BPCE銀行傘下)、HSBCフランスの5行が対象となった。
この事件は、調査報道によるリークを経て2018年に浮上した。「CumCum」とは、外国投資家には配当金課税がなされないことを悪用した節税手段で、配当金の支払い時に貸株取引等を通じて外国に株式を移転し、配当後にもとに戻すという形で納税を回避する。納税回避分は関係当事者らの間で山分けされる。PNF(全国管区金融犯罪検事局)はこの件で2021年12月に予備捜査を開始。今回、ドイツのケルン地検との捜査協力の下で大規模な捜索を実施し、大量のデータを押収した。銀行各社は「CumCum」脱税の手配に協力した疑いがもたれている模様。報道によれば、この事件に関係して、銀行各社は2021年末に追徴課税を請求されており(数千万ユーロから数億ユーロの脱税が対象とされる)、それと並行して刑事事件の捜査が進められているという。
同じ2018年の調査報道では、ドイツを主な舞台とした類似の「CumEx」事件も浮上した。こちらは、配当支払い時に目まぐるしく株式の所有者を切り替えることにより納税を回避しつつ、回避した分の納税の還付を税務当局に請求して還付金を詐取するという手口で、首謀者と目されるベルガー弁護士が昨年12月に最初の有罪判決(禁固8年)を受けており、同被告人を含む別の訴追も進められている。

KSM News and Research