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トゥーロン市のファルコ市長、公金横領問題で有罪判決

マルセイユ地裁は14日、トゥーロン市(バール県)のユベール・ファルコ市長(75)に対して、公金横領秘匿の罪で執行猶予付き禁固3年の有罪判決を言い渡した。裁判所は、押収された5万5000ユーロの口座資金の没収と、5年間の被選挙権停止の処分も決めた。裁判所は被選挙権停止の暫定的な執行も命じており、ファルコ被告人が控訴をしても、市長とトゥーロン都市圏議長の職を解任されることになった。
ファルコ氏は右派の出身で、地元のバール県における有力政治家だった。同県選出の下院・上院議員を数期にわたり務め、バール県の議長職は1994年から2002年まで務めた。シラク政権からサルコジ政権まで、保守政権で閣僚職も歴任した(2002-10年)。2021年には共和党を離れて、マクロン大統領支持に転じた。それより前、2020年の市町村選挙では、2001年に市長として初当選したトゥーロン市で4選目を果たしていた。
裁判所は、バール県議会が2015年から2018年にかけて、ファルコ氏に対して無料で食事を提供し、県職員である2人の料理人を夜間及び週末・祝祭日にもファルコ氏のために斡旋していたと認定。横領総額は推定で6万4500ユーロと多くはないが、バール県議会との直接の関係が途絶えてから長い期間が経過した後も、財政の私物化を続けていた責任は重いとして、被選挙権の停止という厳しい処罰を決めた。事件当時のバール県のジロー県議会議長(71)にも、公金横領の罪で執行猶予付き禁固2年と罰金1万5000ユーロの有罪判決を言い渡した。

KSM News and Research