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仏の鈴蘭市場、1億ユーロ規模

フランスでは、5月1日に愛する人々やお世話になった人々に鈴蘭を贈る習慣があり、鈴蘭栽培業界によると、栽培本数は毎年6000万本に達する。これに野生の鈴蘭を加えると、市場規模は約1億ユーロに達する。鈴蘭栽培業者の従業員数は2000人に、季節労働者数は4000人に達する。
仏での栽培シェア20%を占める種苗業者のペピニエール・バルブレ(バール県所在)は、売上の3分の1を5月1日だけで上げている。仏消費者は、鈴蘭にうるさく、香りを楽しむことができるように、花は十分に開いていなければならないが、数日間は香りを楽しむことができるように、開いてない蕾も十分になければならない。そのため、同社の従業員達(25人)は、鈴蘭の開花具合を、毎日2回ずつチェックするなど非常に注意深く見守る。天気によっては、開花をうまく調節するため、鈴蘭を温室に移したり、冷暗所に移したりせねばならない。開花具合を監視するためのセンサーなどはなく、すべては経験がものをいう。ペピニエール・バルブレでも40年来、人の目による監視を続けてきた。同社の創業者の息子であるメルキオール・ド・バルブレ氏は、5月1日に間に合わせねばならないという制約から、「鈴蘭栽培は非常にストレスがかかる仕事だ」と語る。

KSM News and Research