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5月の仏インフレ率、5.1%に:物価上昇の勢いは目立って鈍化

5月31日発表のINSEE速報によると、5月のインフレ率(前年同月比)は5.1%となり、前月の5.9%から顕著に鈍化した。INSEEは5日の時点で、インフレ率が5月に5.7%、6月に5.5%へと徐々に鈍化するとの予測を示していたが、予想外の勢いで物価は沈静化した。
5月の消費者物価は、前月比では0.1%の低下を記録。4月に0.6%の上昇を記録していたのと比べると沈静化が目立つ。
インフレ減速はやはりエネルギー製品で顕著で、その上昇率(前年同月比)は5月に2%となり、ロシアのウクライナ侵攻前の2021年末以来の低い伸び率となった。サービス料金の上昇率も前月の3.2%から3%にまで鈍化した。食料品の値上がり幅は14.1%となり、まだ極めて高いものの、これも前月の14.9%と比べると減速した。ルメール経済相はこれについて、食品小売大手が約束した自主的な抑制策が効果を表したものだと歓迎。なお、この措置は当初は6月15日に終了する予定だったが、これが3ヵ月間延長されることが決まっている。
その一方で、物価上昇に伴い個人消費には冷え込みが生じている。INSEE統計によると、4月の個人消費支出は前月比で1%減少。食料品に限ると減少率は1.8%に上っている。エネルギー消費も1.9%後退した。

KSM News and Research