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アヌシー市で子どもたちを狙った襲撃事件、6人が重軽傷

アヌシー市内の公園の遊技場で8日の午前中に刃物を持った男性が子どもたちを襲撃する事件があった。大人を含む6人が負傷し、うち22ヵ月から36ヵ月の子ども4人が10日朝の時点で重篤な状態にある。犯人のシリア人男性(31)は逮捕された。
犯人の男性は8日の9時45分に、アヌシー市の湖畔に位置する公園の遊技場を襲撃した。一人で犯行に及んだ。男性は「シリアのキリスト教徒」を自称し、犯行時に「イエスキリスの名の下に」と数度にわたり英語で叫んだという。この男性は、2013年以来スウェーデンに居住し、同国で難民認定を得ていた。スウェーデンで帰化を認められなかったことから、2022年11月末よりフランスに移住し、フランスで難民申請を行っていた。内務省によると、この申請は4日前に、スウェーデンで難民認定を既に受けていることを理由に却下されており、これが犯行の引き金となった可能性もある。男性は精神疾患の既往症はなく、当局の監視対象にもなっていなかった。警察では、犯行にテロの背景がある可能性はないとみているが、犯人は極めて興奮しており、今のところ取り調べや精神鑑定ができる状況ではないという。
ボルヌ首相とダルマナン内相は相次いで現地を訪問し、犯行を糾弾した。子どもを狙った犯行だけに、国民に与えた衝撃は大きく、政界では左右のいずれの陣営も犯行を強く糾弾するコメントを発表している。

KSM News and Research