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地下水系の水位は回復せず、今夏には厳しい干ばつも

当局機関BRGM(鉱山局)は14日、地下水系の状況に関する月報を公表した。6月1日時点で、全国の66%にて水位が低いという状況になっている。今夏は昨年以上の干ばつ被害が広がる恐れがある。
フランスは昨年夏に記録的な干ばつに見舞われた。その後も少雨の傾向が続き、地下水系の水位が上昇しないまま、夏季の需要期を迎える。この2ヵ月弱でまとまった降水があり、一部では集中豪雨による水害も発生したが、この時期の降水は植物の生育に吸い取られ、地下水系までは達しにくいという問題があり、地下水系の水位の回復にはほとんど効果がなかった。水位が低い地方が占める割合は、4月の時点では68%にまで上っていたが、引き続き66%と多かった。
地域別では、ブルターニュからナント以南にかけての地域と北仏の海岸地方で通常より高めであるほかは、通常程度か、それを下回る水準にとどまっている。特に、リヨン市以北のソーヌ川流域地方(ディジョン地方、ブレス地方など)、ベルフォールからアルザス南部、ローヌ川の東側、マルセイユから東側の地中海沿岸、ペルピニャンなどスペインに近い地中海沿岸地区では地下水系の水位が極めて低下している。15程度の県では既に水の厳しい利用制限が敷かれている。

KSM News and Research