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パリのドゥ・マゴ、国際進出を加速

パリ、サンジェルマン・デ・プレ地区の老舗カフェ「レ・ドゥ・マゴ」が国際進出を加速する。ドゥ・マゴは著名な作家やアーティストが集まったことで有名な老舗カフェで、パリの常連客だけではなく、外国人観光客が連日多数訪れる。最近まで国外では東京に「ドゥ マゴ パリ」(1989年開店)を出しているだけだったが、今年5月にはサウジアラビアの首都リヤドに進出し、ブラジルのサンパウロにもまもなく出店する。世界各地の12-15程度の大都市に出店する計画だが、同一フォーマットのチェーン店舗ではなく、それぞれのドゥ・マゴに各都市に応じた独自性をもたせる。同時に、パリ店の雰囲気も再現すべく、ドゥ・マゴの象徴である「二人のマゴ(中国の高官)」の像や、クロック・ムッシュー、タルタルステーキといった看板商品は提供する。パリ店の外国人客の30%がアメリカ人であることから、特に北米進出に期待をかける。
パリ店についても、MOF(国家最優秀職人)の称号を持ったシェフの起用によるレストランとしての強化、ジャズや文学関連のイベント(年間50ほど)の企画など、時代の変化に合わせた集客努力を続けており、数年前に800-850万ユーロだった売上は、2022年には1500万ユーロまで増えた。その他に、高級テイクアウトスタンドも、空港を含めて各首都に4-5店というペースでの展開が計画されている。手始めに2024年のパリ五輪に合わせてパリに試験店舗を開店する予定。

KSM News and Research