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ボルヌ首相、交通安全対策を公表:首相続投も決まる

ボルヌ首相は17日、交通安全省間委員会(CISR)の会合を開き、新たな交通安全対策について決定した。会合後に政府は、薬物摂取のドライバーについて、自動的に免許停止処分とする方針を示した。適正検査を経て運転可能と認められるまで、停止処分を継続するという。政府はこの措置を導入する理由として、国内の自動車事故の2割が薬物摂取により発生していることを挙げた。政府はまた、飲酒・薬物摂取のドライバーが死亡事故を起こした場合に「交通事故殺人」という新たな罪状を適用する方針を発表した。従来、死亡事故の刑事責任は「過失致死(意図せざる殺人)」の罪状にて問われてきたが、近年、「意図せざる」という表現が被害者にとって侮辱的だとする議論が遺族から出されており、政府もこれに配慮した。ただし、名称の変更は象徴的なものにとどまり、量刑には変更は加えられない。名称の変更には、統計上で飲酒・薬物摂取のドライバーによる被害が見える化するという利点がある。このほか、2024年4月1日より、自動車保険加入のステッカーを廃止することも予告。警察官がナンバーから直接に保険加入の有無を照会できるようになるという。
これとは別に、マクロン大統領は17日、ボルヌ首相を続投させる方針を固めた。ボルヌ首相は21日までに閣僚人事を提出する見通し。小幅な改造になると見られる。首相はまた、官房長にジャンドニ・コンブレクセル氏を任命。ルソー官房長の後任として17日付で就任した。コンブレクセル氏は69才、労働法規のエキスパートとして知られ、これまで法相官房長を務めていた。

KSM News and Research