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暴動被害の復興法案、国会で近く可決へ

暴動で被害を受けた自治体の復興を加速する目的で政府が提出した緊急法案で、上院は18日、本会議での審議を開始した。国会会期が終了する今週中に可決される見通し。
暴動では自治体の公共施設等が破壊や放火などの標的になった。政府の集計によると、750を超える公共の建物が被害を受け、うち50は完全に破壊された。法案は、政府が行政命令(オルドナンス)を通じて、再建の手続きを加速するための時限的な法的措置を講じることができるようにする内容で、具体的には、▽都市計画上の認可が付与されるのに先立って準備作業の工事を開始することを可能にする、▽請負業者の選定に当たっては、競争的な手続きは必要だが、事前の公示を経ずに手続きを開始することを認める、▽国が最大で自治体の工事の支出の100%を負担することを可能にする、などの措置が盛り込まれた。
これとは別に、政府は、破壊行為の被害を受けて営業を再開できない商店主向けに、最大で6000ユーロの援助金を支給することを決めた。従業員には一時帰休の適用を受けて収入確保の道が開けているが、従業員身分ではない商店主は援助が得られないことを踏まえて、特別救済措置を準備した。具体的には、7日間の休業の場合は3000ユーロ、14日間までなら5000ユーロ、15日以上なら6000ユーロが支給される。申請は被害の証明を添えてURSSAF(社会保険料徴収機関)に行う。政府は申請から10日以内の支給を約束している。援助金には租税・社会保険料がかからない。政府はこれと並行して、保険会社との交渉を支援する調停人を任命した。

KSM News and Research