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タレス・グループ、位置情報システム「ガリレオ」で契約獲得

仏防衛電子大手のタレス・グループはこのほど、欧州連合(EU)諸機関より、位置情報システム「ガリレオ」関連の契約2件を獲得した。ガリレオのアップグレードに協力する。
まず、タレスが67%を、伊レオナルドが33%を出資する子会社タレス・アレニア・スペースが、次世代ガリレオの地上施設整備に関する3億ユーロ強の契約を獲得した。ガリレオは2016年に運用を開始、現在は衛星22基体制で、あと12基(独OHBが建造)が打ち上げられることになっているが、欧州の次世代ロケット「アリアン6」の開発遅れの影響で配備が遅れている。これらは第1世代の衛星だが、第2世代の衛星の開発が既に端緒についており、タレス・アレニア・スペースとエアバスが12基の次世代衛星を2021年に受注している(14億7000万ユーロ)。12基の配備は2028年までに完了する予定で、第2世代においては、10cmの精度で位置情報を取り扱えることになる。タレス・アレニア・スペースは今回、そのための地上設備の整備事業を請け負った。
これに加えて、親会社のタレスも、ガリレオのサイバーセキュリティ確保のための量子暗号技術の開発を請け負った。こちらは6000万ユーロの契約となった。

KSM News and Research