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Sensorion、3500万ユーロを調達

先天性難聴の治療薬を開発する仏Sensorionがこのほど、3500万ユーロの資金調達を行った。2024年にも開始を予定する遺伝子治療の治験に向けて資金を確保した。
Sensorionは上場企業で、今回は私募増資により資金調達を行った。増資後で流通株が占める割合は25.5%から10%に下がる。この機会に米ファンドのRedmileが1800万ユーロを出資して31.4%株式を確保。従来の株主であるInvus(30.4%)やSofinnova(19.7%)と共に取締役を派遣する。新株発行は15%安で行われ、発行価額をもとにした評価額は5700万ユーロに下がった。
Sensorionは、先天性難聴の遺伝子治療薬2種の開発を進めている。うち、Otoferlinと呼ばれるたんぱく質に対応した治療薬「OTOF-GT」は、生後6-31ヵ月の子どもの内耳に注入する形で試験がなされる。2024年半ばから2025年初頭にかけて試験を行う計画。Otoferlinに関係する先天性難聴は全体の10%以下といい、Sensorionは、全体の50%を占めるGJB2遺伝子の異常に対処する治療薬「GJB2-GT」の開発も進めている。2025年初頭以降に治験第I相の開始を目指す。

KSM News and Research