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レストデュクール、インフレ亢進で窮地に

困窮者救済団体レストデュクールのドゥレ会長は9月3日、テレビインタビューに答えた機会に、インフレ亢進で収支が悪化していると語り、各方面に支援を要請した。
レストデュクールは、人気コメディアンのコリュッシュ(故人)が1985年に設立。困窮者向けの食糧援助に取り組んでいる。インフレ亢進を背景に、食糧援助を必要としている人は増えており、2023年には、前年比で20万人増の130万人に支援を行った。しかし、同じくインフレ亢進により団体のコストも大きく増加しており、収支は悪化している。会長はこのままでは3年後には事業が破綻すると説明。この冬の次期キャンペーン期間中には、受益者数を15万人程度絞り込むことが不可避だとし、政府を含めた各方面に支援を求めた。
この呼びかけに対して、食品小売大手のムスクテール(アンテルマルシェ)とカルフールは、新たな贈与を行い、寄付集めにも協力すると約束。ベルジェ連帯相は同日中に、政府の食糧援助総額を今年は1億5600万ユーロに増額することを決めたと説明した上で、レストデュクールには数日中に1500万ユーロの支援を行うと予告した。ドゥレ会長は、この発表を歓迎したが、同時に、3月までの会計年度を収支均衡で終えるためには3500万ユーロが必要だとも説明。1500万ユーロの支援には既定の金額も含まれていることを挙げて、十分な支援とは言えないとの見解を示した。

KSM News and Research