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フランスの55-64才の就業率、2022年に56.9%

労働省統計機関DARESによると、55-64才の就業率は2022年に56.9%となった。欧州連合(EU)加盟国平均の62.4%を下回る数字で、EU加盟27ヵ国中で17位となった。就業率は長期的に改善する傾向を示しているが、他国と比べると低めの水準にとどまっている。「模範的」とされるスウェーデンでは、55-64才の就業率は77.3%に上る。
フランスの55-64才の失業率は5.7%と比較的低い。就業率は、25-49才の層では82.5%に上る。55-64才の層でも年齢により状況はかなり異なり、55-59才の就業率は76.4%と、この層のEU平均と違いはない。しかし、60-64才では36.2%へ急降下し、EU平均と比べると12ポイント低い。
フランスでは、1990年代末まで、定年年限が60才と低かった。2000年以降に定年年限が60才から62才に段階的に引き上げられ、年金拠出期間も延長されたことで、60才以上の層の就業率も上昇する傾向にある。定年年限を62才から64才に段階的に引き上げる改革がこの9月1日に導入されており、今後にその効果が現れるものと予想される。

KSM News and Research