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フランス、アスベストが原因のがんを職業病に認定

フランスで、アスベスト粉塵吸入が原因の喉頭がんと卵巣がんを職業病と認定するデクレ(2023年10月14日付け政令)が10月15日の官報で公布された。アスベストにさらされて咽頭がん・卵巣がんに罹患した労働者には、より充実した保障と支援を受ける道が開ける。今回の認定は、昨年ANSES(食品環境労働衛生安全庁)が実施した科学的評価を基にした、COCT(労働条件指針審議会)の職業疾病特別委員会の働きによるもの。ANSESは報告書の中で、アスベストにさらされた職場に関わる咽頭がん・卵巣がんは、過少申告で過少認定だと指摘した。
アスベストと咽頭がん・卵巣がんとの関連性は、フランス衛生監視研究所(現公衆保健庁)やIARC(国際がん研究機関)など複数の機関が数年前から認めていた。
アスベストは、フランスにおける職業病の原因の第2位で、職業病としてのがんの原因としては第1位。フランスでは1997年に使用が禁止されたが、アスベスト吸入に起因する呼吸器系がんで2009年から2050年までの間に6万8000人から10万人が死亡すると推定される。

KSM News and Research