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仏プロサッカー1部リーグの放送権入札、不調に終わる

仏プロサッカー連盟(LPF)は17日、プロサッカー1部リーグ「リーグ・アン」の試合の放送権入札(2024-29年が対象)が不成立に終わったと発表した。これから放送権の付与に向けた相対方式の交渉が始まる。
連盟は、事業部門子会社LFPメディアを通じて、5つのロットに分けて入札を実施した。目玉のロットは、試合のある日の最良の2試合と4番目の試合の放送権が対象で、連盟側は年間5億3000万ユーロの最低価格を設定していた。第2のロットは残り6試合の放送権で、最低価格は2億7000万ユーロだった。残りの3つのロットはハイライト場面の配信やニュース番組向けの映像利用権などが対象だった。いずれのロットも条件が満たず、落札者が決まらなかった。
リーグ・アンの放送権はバブル崩壊に見舞われた感がある。前回期間の入札で高値にて落札したメディアプロ社が倒産し、その放送権(1日8試合)はアマゾンが年間2億5000万ユーロという安値で買い入れた。同じ期間に1日2試合の放送権を年間3億3200万ユーロで買い入れていた有料テレビ大手カナルプリュス(ビベンディ傘下)はこれに反発。その軋轢から今回の入札にはカナルプリュスが不参加を宣言。これで競争圧力が低まったこともあり、入札は不調に終わった。入札潰しがカナルプリュスの狙いだったとしたら、相対取引でカナルプリュスが戻ってくる可能性もある。

KSM News and Research