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家具・インテリアのアビタ、仏で会社更生法を申請

フランスでは1964年からデザイン家具・インテリアの店舗を展開してきたアビタ(Habitat)が11月30日、ボビニー商事裁判所に会社更生法の適用を申請した。英国のデザイナー、テレンス・コンラン氏のブランドとして発足したアビタは1964年に仏に進出。現在は仏国内で25店舗を展開し、450人を雇用している。2022年の年商は連結で8000万ユーロと、コロナ危機前2018-19年度の1億ユーロと比べて後退していた。3年前にCafomグループから仏アビタを買収した実業家ティエリー・ルゲネック氏によると、以前からの経営上の問題に加えて、来店客数の顕著な減少、ストックの不足、社内の労働争議、さらに最近のエネルギー価格や原材料価格の高騰を含むコストの急騰、インフレ亢進下での消費者の買い控えといった複数の要因が同社の現在の苦境を招いている。会社更生法の適用を申請することで、サプライヤーへの支払と顧客への注文品の納品への支障を防ぎ、長期的な経営健全化を目指すという。同氏によれば、アビタはフランスでは十分な収益性を確保できたことがなく、すでに戦略面での見直しを開始していた。同社は今年6月に、家具・インテリア商品の販売のほか、中古品販売、喫茶、食品販売のコーナーを併設した新コンセプトの店舗をリールに開設している。 なお、テレンス・コンラン氏創設の別ブランド「ザ・コンラン・ショップ」も11月末にフランス事業から撤退すると発表した。パリの百貨店ボンマルシェの至近距離にある店舗とオンライン販売で在庫を処分し次第、事業を打ち切る。同ブランドは1992年からフランスに進出していた。

KSM News and Research