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アラン・ドロンさん一家に争い、提訴の応酬に

俳優のアラン・ドロンさんの実子の間の争いが表面化した。ドロンさん本人を含めた提訴に発展した。

ドロンさんの長男でやはり俳優のアントニー・ドロンさんが3日、雑誌とのインタビューの中で、妹のアヌーシュカさんに関して去る11月に被害届を出したことを公表。アントニーさんによれば、ドロンさんの認知症テストの結果が悪かったことをアヌーシュカさんは周囲に隠しており、そのために被害が生じたとして被害届を出した。これに対してアヌーシュカさんは、中傷、虚偽の告発、ハラスメントの疑いで、4日にアントニーさんを相手取り提訴したことを公表。それに先立ち、ドロンさん本人も、弁護士を通じてアントニーさんを相手取り中傷容疑で提訴したことを明らかにした。

ドロンさんを巡っては、ドロンさん自身が「伴侶」と呼んだ日本人女性ヒロミ・ロランさんを相手取った提訴がなされ、この時はアントニーさんとアヌーシュカさんが協調して提訴に加わっていた。ドロンさんの虐待などがあったという疑いでの提訴だったが、こちらは4日に、検察当局が不起訴を決定。捜査では、ヒロミさんの自宅捜索で発見された11万ユーロの現金の出所なども追及の対象になったというが、ヒロミさんによる虐待などの証拠や証言は得られず、当局は、ドロンさんの健康状態の悪化をヒロミさんが引き起こしたとはいえないとして、事件性はないと判断した。同時に、ヒロミさん側が、ドロンさん宅から暴力的に追い出されたと主張した点については、防犯カメラの映像などからそうした事実はなかったと結論し、ヒロミさん側の主張を退けた。

報道によれば、ドロンさんの実子の間では以前から遺産分割を巡る遺恨があった。ドロンさんの精神状態の悪化を経て、対立が一段と深まったものと考えられる。

KSM News and Research