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レンヌのメトロB線、故障で長期運休に:シーメンス・モビリティが開発

レンヌ市のメトロB線が故障により長期の運休に追い込まれた。原因はまだ判明していない。

レンヌ市のメトロB線は2022年9月に開業した。既存のメトロA線と交差する形で新線が整備され、レンヌ都市圏では、住民の4分の3がメトロ駅から600メートル以内に居住という利便性が達成されていた。新線は、独産業大手シーメンス子会社のシーメンス・モビリティが自動運転システム「Cityval」と車両を供給。これは、フランスで開発されたVALシステムと呼ばれるゴムタイヤで走行する自動案内軌条式の旅客輸送システムで、全部で25本の列車が納入された。

メトロB線は1年余りに渡り支障なく運行されていたが、昨年11月18日に故障が発生し、12月22日まで運休となった。年末にようやく運行が再開されたが、1月3日に再び故障が発生。修理のために少なくとも3月末まで、再び運休という事態になった。今回の故障は、線路の中央にある案内軌条と接触するボギーの一部部品の摩耗が原因で発生。シーメンス・モビリティは対策として、問題の部品をすべての車両について交換することとしたが、これほどの短期間で予想外の摩耗が発生した理由については明らかになっておらず、調査した上で根本的な対策を講じることになる。

レンヌのメトロB線については、納入遅れに伴う3000万-4000万ユーロのペナルティが未払いであるともいわれている。新たな故障の発生で、会社側と都市圏側の間の緊張が高まるものとみられる。

KSM News and Research