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農民の抗議行動、拡大の恐れも

農民による抗議行動が国内の一部で展開されている。農民による抗議行動はドイツなど近隣諸国でも展開されており、仏国内の抗議行動も規模がさらに拡大する可能性がある。

抗議行動はオートガロンヌ県で展開されている。高速道路を農民らがトラクターなどで実力封鎖し、居座り続ける抗議行動を行っている。高速道路A62における抗議行動は19日未明に解除されたが、A64における抗議行動は、250人程度が加わり、20日にも継続された。同日には、県庁の責任者と農民らの代表が会談したが、状況の打開には至らなかった。

抗議行動に加わる農民らは、牛乳買い取り価格など製品価格の引き下げ圧力が高いことに抗議。エネルギーなどインプットの価格高騰が続く中で農業が立ち行かなくなっていると主張している。より一般的には、欧州連合(EU)による環境規制等が厳しすぎ、農業活動を妨害していると主張している。極右勢力は農民のこうした主張を取り入れて支持拡大を狙っており、極右RNのバルデラ党首は20日にジロンド県内の乳牛農家を訪問し、「マクロンの欧州」がフランスの農業の死を望んでいる、などと糾弾した。同日にはアタル首相も地方訪問の際に農民への感謝の念を表明。農民の煩雑な行政手続きを緩和することなどを約束した。

KSM News and Research